原文入力:2011/07/14 23:08(1462字)
キム・ジェソプ記者、イム・ジソン記者
三星電子から資料受け取り分析
市民団体 "報告書公開せよ" 反発
*インバイロン: 米国産業安全コンサルティング業者
←三星白血病被害者遺族ファン・サンギ氏とチョン・エジョン氏が14日午後、勤労福祉公団正門で勤労福祉公団が三星電子白血病職員に対する判決と関連して上級裁判所に控訴したことに対し抗議集会を開いている。リュ・ウジョン記者 wjryu@hani.co.kr
三星電子の依頼により半導体工場勤務者らの発ガン物質露出強度と白血病発病間の関係を調査してきた米国インバイロンが「相関関係がない」という分析結果を出した。だが、分析に使われた核心データを三星電子から提供されたうえ、データは公開せずに‘主張性結論’だけを発表したため論難が拡大している。
三星電子とインバイロンは14日、三星電子器興キャンパスで記者歓談会を開き‘半導体勤務環境再調査結果’を発表した。インバイロンは「三星電子の依頼を受け去る1年間、京畿器興工場のNo.5とNo.12、忠南、温陽工場のNo.5生産ラインを対象に発ガン物質使用有無、勤務者の発ガン物質露出強度、勤務者の発ガン物質露出と白血病発病の間の相関関係などを調査した」として「三星電子半導体製造ライン勤務者の発ガン物質露出水準は国際基準より低いと評価され、勤務者の発ガン物質露出と白血病発病の間の相関関係は見つからなかった」と明らかにした。三星電子は半導体工場勤務者らの白血病発病事実が明らかになり社会的に論難が生じ、昨年 権威ある機関の分析を受けてみるとしインバイロンに調査を任せた。インバイロンは基礎科学を基盤とし勤務環境と化学物質などの人体有害有無などを分析する米国の世界的な産業安全コンサルティング専門業者であり、間接喫煙と枯れ葉剤問題も扱い人体に有害だとは断定しがたいという結論を出したと伝えられている。
インバイロンは調査方法と関連して「三星電子が渡した白血病発病者6人の事例を対象とした」として「6件の内、4件は発ガン物質に露出しておらず、残り2件も発ガン物質露出強度が微小であり、発ガン物質への露出と白血病の間の有意な関係を発見できなかった」と説明した。分析作業を総括したポール・ハファ博士は‘微々たる’と‘有意な’という表現を使ったことに対し 「米国産業衛生協会の基準を定規とした結論」と明らかにした。
だが、インバイロンの発表内容に対し‘半導体労働者の健康と人権を守る、パンオルリム’等、半導体工場勤務者らの白血病発病問題に関心を持ってきた市民団体と学者はいっせいに疑問を提起した。コンユ・ジョンオク パンオルリム活動家(産業専門医)は「何のデータも出さずに‘三星半導体工場は安全だ’という言葉だけを繰り返した発表であった」として「ある外信記者も‘調査結果発表と言うが、データが何もないのに何の話ができるか’と質問するほどだった」と話した。パンオルリムの推薦でこの席に参加したペク・ドミョン ソウル大保健大学院長もやはり「この研究が本当に科学的になされたものならば研究報告書を公開しなさい」と要求した。
キム・ジェソプ、イム・ジソン記者 jskim@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/487463.html 訳J.S