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"悪徳手数料がないから価格バブルもありません"

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/484262.html

原文入力:2011/06/23 20:43(1730字)
ファン・イェラン記者

‘デパート横暴’のない代案売り場

←手作りの靴製造業者が密集しているソウル、聖水洞に去る17日 開店した流通売り場‘ソウル聖水 手作り靴タウン(SSST)’を訪ねたお客さんが靴を見て回っている。手作り靴の14業者が集まって設立したこの売り場では、デパート販売手数料などの価格バブルを取り払い、生産者が消費者に直接 靴を販売している。

 "2009年に現代デパートに開店したが1年で止めた。製造原価5万ウォンの靴を25万ウォンで売っても販売手数料率があまりにも高く何も残らなかった。流通業が製造業の上に君臨しているせいだ。" (M手作り靴業者社長) "去る1月、新世界、ロッテ百貨店のマルチ売り場に入ったが、収支勘定がとうてい合わなかったよ。私たちはそれなりに独自売り場があるが、販路を開拓できず門を閉める企業等も多い。" (R手作り靴業者社長)

大型デパートが販売手数料名目で売上額の30~40%ほどを持っていく慣行が再び俎上に上がっている。最近、中小企業中央会が韓国ファッション協会と共同でデパート販売手数料率を調査した結果を見れば、平均手数料率が29.3%にもなった。売り場を貸した代価として売上の3分の1ほどをそっくりデパートに‘上納’しているわけだ。ホームショッピングや大型アウトレットの販売手数料率も20~30%台であり侮れない。ホームショッピング業者に注文者商標生産方式(OEM)で製品を納品しているある中小業者の社長は「25%ほどを持って行くが、その価格負担は結局 消費者が抱え込んでいる」と話した。

高い販売手数料率を悔しがるのは直接デパートに売り場を出した業者だけではない。ソダ・ミソペなどデパートに売り場をもつ有名靴ブランドは販売物量の30~50%ほどを下請け業者に任せている。ある靴下請け業者社長は 「元請けもデパート手数料率を抜いて下請けに与えれば、20万ウォンを越える靴販売で私たちに残るマージンは数千ウォン台がせいぜい」と愚痴った。

こうした中で大型デパートの代わりに最初から新しい販路を切り開こうとしている中小企業等があり注目を集める。手作り靴製造業者350ヶ所余りが密集しているソウル、聖水洞には去る17日‘ソウル聖水手作り靴タウン(SSST)’という名前の売り場が25坪余りの規模で開業した。14ヶ業者がデパートで売った‘価格バブル’を抜いて、消費者との直取引の試みに乗り出した。運営資金は企業等が共同出資し、城東区庁が地元企業認証を受けインテリア費用5000万ウォンも支援した。城東製靴事業主協会会長を受け持っているイ・ハンヨン‘エリザベス’社長は「わい曲された流通マージンを抜き生産者と消費者が直接取り引きする新たな希望を作ってみたい」と話した。

中小企業庁も最近‘中小企業物製品のみを売る専門デパート’を全国に拡大する方案を検討中だ。去る1995年、中小企業振興公団が1086億ウォンを出資し中小企業流通センターが運営を受け持つソウル木洞の‘幸せな世の中百貨店’が成功モデルだ。中小企業物製品だけを売るこのデパートの販売手数料率は8%水準だ。中小企業庁関係者は「全国の遊休地を妥当性調査した上で、幸せな世の中のように自活力をもって運営する中小企業専門デパートを作ろうというアイディア」と話した。

イム・サンフン漢陽大学校経営学部教授は「中小零細企業等がデパートに開店して流通マージン名目で金を取られる代りに、イタリア協同組合のように‘公共財’形態の流通売り場を設立し技術向上などで協業するのは意義深い試み」とし「政府が積極支援する必要がある」と指摘した。最近、公正取引委員会はデパート販売手数料実態を調査すると明らかにし、中小企業中央会も販売手数料上限制導入を推進中だ。 文・写真 ファン・イェラン記者 yrcomm@hani.co.kr

原文: 訳J.S