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‘バッカス’の悩み

原文入力:2011/06/17 20:33(1193字)
チョ・キウォン記者

スーパーで販売すれば "売り上げ増加" 一般的予想にも関わらず
アイデンティティき損‘日本リポビタン’二の舞い 懸念

薬局を‘脱出’するげきか、‘死守’するべきか?
年間売り上げ1000億ウォンを上回るバッカスのスーパーマーケット販売可否を巡り東亜製薬が深い苦悶に陥った。来る8月からスーパーマーケットやコンビニエンスストアでもバッカスをはじめとする44ヶの一般医薬品を自由に販売できるようになったが、実際バッカスを生産する東亜製薬は簡単には決定を下せずにいる。

東亜製薬関係者は17日 「薬局販売が基本という立場だが、スーパーマーケット販売についても検討中」という言葉だけを繰り返した。

東亜製薬が決定をためらうのは、一つには薬剤師たちの反発を意識してのことだ。だが、本当はさらに重要な理由がある。スーパーマーケット進出が持たらす経済的効果に対して確信できないためだ。スーパーマーケットとコンビニエンスストアまで販売チャネルが多様化すれば売り上げは増えるだろうという一般的予想とは別に、バッカスというヒット商品の‘アイデンティティ’が変わり、むしろマイナス要因として作用するだろうという憂慮のためだ。

ハ・テギ SK証券アナリストは「バッカスがスーパーマーケットでも売られれば、飲料製品の一つとして認識されかねない」として「バッカスは一般飲料とは違うというこの間の特化されたイメージが崩れる上に、飲料製品の商品周期が短いことも負担になる」と展望した。

去る1963年、ドリンク剤として発売されたバッカスは50年近く‘疲労回復剤’という独特のプレミアム市場の最強者として君臨してきたが、スーパーマーケット売り場に入った瞬間、よく見るコカコーラやその他 清涼飲料のように飲料市場の‘数多くの製品の中の一つ’にその地位が墜落するという話だ。

実際にバッカスより一年先立って日本で発売されたドリンク製品の大正製薬の‘リポビタン’の事例も東亜製薬にとっては負担だ。1999年、医薬外品に分類されたリポビタンはスーパーマーケットに販売チャネルを広げたが、初期には販売が増えたものの以後、多様な飲料製品との競争に押され年間売上額が100億円以上減る状況に直面した。同じ期間に日本国内の飲料市場規模が300億円以上増えたこととは対照的だ。規模は相対的に小さくとも独歩的地位を持つ市場を守ることが、規模は大きいが競争製品が多様な市場に進出することより有利になりうることを示す事例だ。 チョ・キウォン記者 garden@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/483365.html 訳J.S