原文入力:2008-12-10午前12:14:17
金づる握る政府,資本拡充圧迫
当局 ‘基本資本比率9%にしろ’と圧迫…資金投入準備
都市銀行ら資本拡充に最小10兆ウォン余り必要‘
経営権干渉’ 憂慮 支援敬遠するものの自助解決も難しく
アン・ソンヒ記者キム・ギョンナク記者
←銀行別資本拡充方案
急速な景気低迷で株価,韓国ウォン価値が下落し銀行事情がさらに悪くなっている。金融当局は‘最悪の状況’に備えて先制的資本拡充に出ろと都市銀行に対する圧迫程度を高めている。政府と政界では銀行に政府資金を投入する準備をしている。政府の直間接支援がなされる場合、銀行経営に対する干渉範囲を巡って政府と銀行の間に葛藤が形成されるだろうという観測も出てきている。
■国際決済銀行(BIS)比率危険
去る3分期末すでに赤信号警告を受けた国内銀行の実績・健全性指標は4分期に入りより一層悪化している。景気低迷により借金を返せない企業,個人が増え延滞率上昇が激化している。金融監督院関係者は「10月以後、延滞率が急激に上がっている」として「特に中小企業延滞率はすでに2%台(去る3分期末1.33%)に肉迫している」と語った。3分期末1200ウォン弱だったウォン-ドル為替レートは1400ウォン台中盤まで上がった。為替レートが上がればKIKO被害企業をはじめとする企業の為替損失が増え、銀行の貸し倒れ引当金も増加することになる。また韓国ウォンで計算した外貨資産(外貨貸し出し)規模が増えることにより銀行の危険加重資産規模が増加することになる。株価下落も銀行の保有株式評価額を下げる。
金融監督院関係者は「こういう悪材料が重なり銀行の基本資本(Tier1)比率が去る3分期末8.2%から年末には7%台中盤まで落ちかねない」として「来年は下落速度がさらに速くなりうる」と語った。金融監督院が去る4日、都市銀行役員らを呼び来年1月末までに基本資本比率を9%台に高めろと要求したのもこういう状況に備えたものだ。基本資本に補完資本(Tier2)まで勘案した国際決済銀行(BIS)自己資本比率が国内銀行圏の場合、優良銀行基準(10%)を上回っているが企業不健全化が急速に進行しており安心できない立場だ。
■資本拡充が非常事態になった銀行ら
都市銀行はこの間、後順位債券発行を通じて補完資本を高めることに注力してきた。だが金融監督院が基本資本を高めろと促したことにより他の方法を探さなければならない立場に置かれた。都市銀行全体として必要な金額は10兆ウォンをはるかに越えるものと見られる。
新韓持株会社関係者は「利益が出る系列会社から配当を受け銀行に入れる方案などを含め多様な方法を検討している」と話した。ハナ持株会社は「持ち株会社で会社債を発行し銀行に出資する一方、銀行次元のハイブリッド債権発行も検討している」と話した。KB持株会社は持ち株会社債を発行する方法で、ウリ金融持株会社側は株主配当を留保して資金を用意する方針だ。
経営権干渉を敬遠して一応自主的な解決を試みるという方針だが、これら銀行中の一部は結局政府側に手を伸ばすほかはないものと見られる。金融市場梗塞が解消されず望みどおりお金を集めるのは容易でないためだ。純利益規模が大幅に減っていることもまた自主的な解決の障害物になる。
■政府水面下で資金投入準備
政府は‘銀行自らの努力を見守る’という公式的な立場とは裏腹に水面下では銀行資金投入のための段階別計画を組んでいる。チョン・グァンウ金融委員長は去る7日、大統領に3段階対策を骨子とする‘金融・企業構造調整案’を報告した。第1段階は銀行の自救努力,2段階は国策銀行・年金基金等を通した迂迴的支援,3段階が公的資金投入だ。現在はまだ1段階だということができる。
国策銀行の資本金を増やした(増資)後、これを通して都市銀行に出資する方案も党政府間で議論されている。イム・テヒ ハンナラ党政策委議長は9日「銀行の資本拡充時期は早いほど良い」として「産業銀行・輸出入銀行などから都市銀行に直接出資する方式を考慮できる」と語った。政府はこの日、産業銀行・企業銀行・輸出入銀行など国策銀行3行に対して1兆6500億ウォンの現物出資詳細計画を確定した。政府とハンナラ党は来年度予算でもこれら国策銀行に対して大規模な追加出資方案を推進している。
アン・ソンヒ,キム・ギョンナク記者 shan@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/326575.html 訳J.S