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庶民 ノンバンク貸出 急増…‘借金爆弾’憂慮

原文入力:2011-03-09午後10:24:03(1531字)
銀行ら 貸し出しのハードル高めるや第2金融圏に集中
1年間で11.3%増え 314兆ウォン…高利に‘泣き泣き’
金利引き上げすれば家計負担加重

チェ・ヘジョン記者

貯蓄銀行と信用協同機構、与信専門機関などノンバンクの家計貸出が急増している。金融危機以後‘リスク管理’を前面に掲げた都市銀行らがハードルを高める中で、庶民が第2金融圏へ引き返したためだ。しかし、これら機関の貸出金利が10%台以上の高金利であることに加え信用貸出比重が高まっており、金利と景気状況にともなう不健全化の危険が拡大している。

■庶民借入需要 非銀行圏へ
9日韓国銀行の集計によれば、昨年末現在の家計貸出規模は746兆ウォンで前年(691兆9000億)より7.8%増えた。特にノンバンクの貸出が全体家計貸出の増加を牽引していることが明らかになった。2010年末、預金銀行の家計貸出残額は431兆5000億ウォンで前年より5.4%増えたが、ノンバンクの家計貸出残額は314兆5000億ウォンで同じ期間に11.3%増えた。これに伴い、全体家計貸出にノンバンクが占める比重は40.8%から42.2%に拡大した。金融危機以後、景気低迷と雇用不振、所得減少などの余波で庶民の借入需要は高まったが、都市銀行はリスク管理を強化しながら貸出を制限したことが主な理由に挙げられる。

庶民が高金利を我慢して借入が相対的に容易なノンバンクに集まり、信協・セマウル金庫などの信用協同機構の貸出残額は金融危機渦中にも関わらず10%以上の増加傾向を記録した。最近では庶民の借入需要とカード会社らの攻撃的営業競争が相まってカードローンなど現金貸出も急増する傾向だ。昨年末現在のカード業界の貸出残額は23兆9000億ウォンで、前年(16兆8000億ウォン)に比べ42.3%増えた。イ・キュボク韓国金融研究院研究委員は 「物価上昇と貸切保証金引き上げなどが相まって今年も庶民の借入需要は高いものと見られる」と展望した。

■家計負債不健全化‘伏兵’となるかも
しかし、ノンバンク貸出は経済条件が脆弱な庶民層が主に利用するだけに、金利引上期をむかえ庶民層の利子負担が増えれば不健全化する可能性がより一層高い。特に貯蓄銀行・信用協同機構などノンバンク預金取り扱い機関の家計貸出は担保のない信用貸出などを中心に大幅に拡大してきた。昨年、銀行の家計貸出増加額の大部分が住宅担保貸出であることとは異なる動きだ。イ・ウンミ三星経済研究所首席研究委員は「ノンバンクは信用貸出比重が高く、景気不振が長期化し所得不均衡悪化が持続すれば、低所得層や低信用層を中心に不健全化される素地が高い」と憂慮した。2010年6月末現在、ノンバンク金融会社の家計貸出延滞率は普通銀行(0.65%)より6倍高い3.94%を記録している。さらに今年は物価上昇圧迫により金利引き上げが本格化する展望だ。すでに所得1分位(下位20%)の金融負債が処分可能所得の3.6倍に至っており、金利引き上げにより債務償還能力が下落する場合、家計と金融機関の同伴不良につながる公算が大きい。イ・キュボク研究委員は「金融当局がノンバンク金融会社の不良可能性と処理方案を先制的に用意する必要がある」として「また、庶民関連政策金融を活性化し庶民の金融負担を最小化しなければならない」と話した。

チェ・ヘジョン記者 idun@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/467326.html 訳J.S