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現代自社屋のロビーを駆けまわるロボット…グループ会長「フィジカルAIの実験場に」

登録:2026-05-14 20:26 修正:2026-05-15 09:00
未来戦略を盛り込んだサッカー場5面分のロビーをリニューアル
14日、ソウル市瑞草区の現代自動車・起亜の良才社屋の1階で、案内・警備用のロボット「スポット」が動いている=ユ・ハヨン記者//ハンギョレ新聞社

 「87%、充電中です」ソウル市瑞草区の現代自動車・起亜の良才(ヤンジェ)社屋1階のロボットステーションに設置されたロボットの画面には、このような言葉が表示されていた。ここではロボット4台が並んで充電中だった。すぐ隣のラウンジでは、社員たちがノートパソコンを広げ、コーヒーを飲みながら談笑していた。現代自動車グループが1年11カ月にわたり新たに改装した良才社屋のロビーでは、人とロボットが同じ空間を共有する姿が見られた。

 現代自動車・起亜は14日、ソウルの良才本社ビルのリニューアルを完了し、観葉植物管理用の水やりロボットや配送ロボット、案内・警備用のロボットなどを導入したと発表した。新たに改装されたスペースは、地下1階から地上4階まで5つの共用フロア、総面積3万6千平方メートル規模だ。サッカー場5面分の面積に相当する。現代自動車はこの空間を、従業員が自由に滞在し交流できる広場であり、新たなインスピレーションと刺激を与える場所として再構成したと説明した。従業員専用スペースのため、外部者の立ち入りは制限される。

 現代自動車グループがこの空間に与えたもう一つの意味は「人間中心のフィジカルAI」戦略だ。チョン・ウィソン現代自動車グループ会長は先月、米国のデジタルメディア「セマフォー」のインタビューで「ロボティクスとフィジカルAIは現代自動車グループがモビリティを越えて進化する過程の中心だ」と述べた。現代自動車グループは、2028年までにボストン・ダイナミクスのヒューマノイドロボット「アトラス」を製造施設に投入する計画も示している。良才社屋のロビーに設置されたロボットステーションと3種のロボットは、こうした未来戦略を従業員が日常的に体感できる装置と言える。

 チョン会長は、良才社屋がいわばフィジカルAIの実験場として機能することを期待していると述べた。この日、記者団との会見で「従業員がロボットを見ることで会社の方向性に共感でき、ロボット活動の長所と短所、改善点を言ってくれれば会社がそれを反映できるので、良いテストベッドになるだろう」と述べた。

14日、ソウル市瑞草区の現代自動車・起亜の良才社屋の1階で、水やりロボット「ダリ・ガードナー」が植物に水を撒いている=ユ・ハヨン記者//ハンギョレ新聞社

 現代自動車・起亜はここで、観葉植物管理用の水やりロボット(ダリ・ガードナー)と配送ロボット(ダリ・デリバリー)、案内・警備用ロボット(スポット)からなる3種類のロボット5台を稼働させている。スポットは現代自動車グループのロボット専門子会社「ボストン・ダイナミクス」の四足歩行ロボットに、現代自動車・起亜ロボティクスラボが開発した自動走行モジュールを搭載した。ロボティクスラボの警備用ロボットの担当研究員は「午前8時30分から翌朝4時まで、スケジュールに従って自動運転で巡回する」と説明した。

 ダリ・ガードナーは空間を3次元で認識し、植物・土・花壇を区別し、ロボットアームで必要な位置に水を撒く。この日午後1時頃に充電を終えて出てきたこのロボットは、従業員が座っているソファーの前の植物に水をやっていた。腕を左右に振りながら水を噴射し、上下に3回軽く振って水分を振り落とす様子は、実際の造園家の動きに似ていた。

14日、ソウル市瑞草区の現代自動車・起亜の良才社屋1階の風景。自動運転基盤のロボットは、写真右側に見える専用エレベーターに乗り、1階から3階まで行き来できる=ユ・ハヨン記者//ハンギョレ新聞社

 ダリ・デリバリーは1階のカフェから各階のピックアップゾーンまで飲み物を運ぶ。従業員がアプリで飲料を注文すると、ロボットがそれを受け取り、注文者が希望する場所へ配送する。最大16杯まで同時に運ぶことができ、注文者の顔を認識するシステムも備えている。これらのロボットはバッテリーの充電量が不足すると、ロボットステーションで自ら充電し、専用エレベーターを利用して1階から3階まで移動できる。

チョン・ウィソン会長(左)が14日、ソウル市瑞草区の現代自動車本社で開催されたロビーストーリータウンホールで、デザインディレクターのアレクサンドラ・ビレガス・サンヌ氏ら新ロビー企画に参加した担当者とトークセッションを行っている=現代自動車グループ提供//ハンギョレ新聞社

 現代自動車・起亜は顔認識システム「ペイシー」と統合管制システム「ナコン」も社屋インフラに適用した。ロボット管理者はナコンを通じてロボットの位置、状態、充電情報などをリアルタイムで確認し、活動スケジュールの調整や位置制御命令を出すことができる。現代自動車・起亜の関係者は「ロボットが便利さを提供するさまざまな空間を拡大していく」と述べた。

ユ・ハヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1258725.html韓国語原文入力:2026-05-14 18:55
訳J.S

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