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HD現代重工、インドの艦艇建造に参加…韓国造船業界のインド進出加速

登録:2025-11-12 08:03 修正:2025-11-12 08:58
インドのコーチン造船所=HD現代重工業提供//ハンギョレ新聞社

 HD現代重工業は11日、インド最大の造船所であるコーチン造船所と「インド海軍揚陸艦事業の推進のための戦略的協力了解覚書(MOU)」を締結したことを明らかにした。

 HD現代重工は今回の協力事業で、揚陸艦の設計・技術支援を推進することで、インドの特殊船市場への進出の足掛かりとする計画であることを明かした。続けて「フィリピンやペルーなどの様々な国の海軍艦艇の建造および技術協力の経験を土台」に事業を推進するとして、「HD現代重工業はインド海軍の現代化の最適のパートナー」だと述べた。同社は今月3日にはペルーの国営造船所と「ペルー潜水艦共同開発および建造意向表明書(LOI)」を締結しており、3月にはフィリピンから受注した哨戒艦(しょうかいかん)を引き渡している。HD現代重工は最近、米国最大の防衛産業造船会社であるハンチントン・インガルスとともに、米海軍の次世代軍需支援艦の建造事業への参加も推進することを決めている。

 HD現代重工はインド南部ケーララ州にある国営コーチン造船所について、商船から空母に至るまで様々な船種の設計、建造、修理能力を備えていると説明した。HD現代重工の中間持株会社であるHD韓国造船海洋は、7月にコーチン造船所と設計・購入支援、生産性向上、マンパワー強化などで協力するとするMOUを結んでいる。

 相次ぐMOUの締結は、インド政府が海軍力の強化などを内容とする15年間の軍の現代化計画を最近発表した中で実現した。またインド政府は、20位前後にとどまる造船の世界市場シェアの順位を、2030年に10位に引き上げる計画を立てている。独立100周年となる2047年までに5位圏内に入るなど、造船業を戦略産業へと育成していくというのがインド政府の構想だ。そのためには外国の造船会社との提携が必要となるが、中国とは国と国との関係が敵対的なため難しいことから、韓国企業がその相手として取りあげられている。

 サムスン重工業も9月にインド西部のグジャラート州にあるスワン造船所とMOUを締結しており、商船建造および重工業プロジェクトを共同で推進することにしている。サムスン重工は、インド最大規模のドライドック(排水設備を備えた造船施設)と超大型タンカーおよび海洋設備の建造能力を備えたスワン造船所と船舶設計や海洋プロジェクトの分野で協力を模索しつつ、インド市場への足場を確保するという計画を明らかにしている。

イ・ボニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1228552.html韓国語原文入力:2025-11-11 11:29
訳D.K

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