尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が「分け合い」「カルテル」と指摘したことにより研究開発予算が大幅に削減されたことで、生産が9兆ウォンほど減ったことが明らかになった。
共に民主党のファン・ジョンア議員は1日、国会予算政策処に「研究開発(R&D)予算の雇用、産業、付加価値誘発効果の分析」を依頼した結果、このような結果が出たことを明らかにした。
国家研究開発予算は2023年の31兆1000億ウォン(一部事業の再分類の結果、29兆3000億ウォン)から、今年は26兆5000千億ウォンへと4兆6000億ウォン、14.8%減少した。8月27日の国務会議で確定、議決された来年の研究開発予算(29兆7000億ウォン)は2023年の水準に戻ったが、通貨危機の際にも減らされなかった予算が大幅に削減されたことで、研究現場に大混乱が起きた。
9兆ウォンの生産減少は、韓国銀行が4月に作成した「2020年を基準年とする産業連関表」にもとづいて国会予算政策処が計算した結果だ。産業連関表の研究開発部門の生産誘発係数は1.63、付加価値誘発係数は0.884、雇用誘発係数は6.7(10億ウォン当たりの被用者数)。研究開発に1兆ウォンの予算を投入すれば、生産は1.63倍の1兆6300億ウォンが誘発され、雇用人員は6700人増えるということだ。予算を減らせば逆の状況を招く。
大幅に削減された今年の研究開発予算26兆5000億ウォンにこの係数を適用すると、生産は43兆2000億ウォン、付加価値は23兆40000億ウォン、雇用は17万9千人誘発されることになる。
一方、これを削減前の2022年に作成された「2022~2026年国家財政運用計画」の2024年の研究開発予算32兆ウォンに適用すると、誘発される生産は52兆1000億ウォン、付加価値は28兆3千000億ウォン、雇用は21万6千人と出る。予算の大幅削減後、生産は8兆9000億ウォン、付加価値は4兆9000億ウォン減り、雇用も3万7千人減ったということだ。結局、今年の研究開発予算の大幅削減が9兆ウォン近い生産減少につながったという解釈が可能になる。
ファン議員は、「研究現場を根まで枯らしておいて、弊害が現実のものとなったら1年で再び予算を増やす『シャワー室の愚か者』のような政策を展開しておきながら、責任を取る人間は誰もいない」と指摘した。