原文入力: 2009-01-23午後10:30:56
米国より深刻な家計負債にポンド・証券市場暴落
民間銀行崩壊も負担…保守党 “2次IMF可能性”指摘
リュ・イグン記者
米国発1次金融危機に続き英国発2次金融危機が来るか?
昨年米国で火がついて全世界に広まった金融危機が休止期を経て大西洋の向い側英国でまた火がつく兆しだ。一時、世界に号令した英国の銀行らが政府から2次救済金融まで受けたが生死の不確実性は金融市場を再び不安にしている。逆さまに落ちるポンド貨と証券市場,増える財政赤字は英国が30余年ぶりに再び‘屈辱の歴史’を繰り返すかもしれないという展望まで産んでいる。
英国保守党代表のデービッド・キャメロンは22日「もし私たちが労働党の無責任な財政政策を継続するならば、いつかお金がすっかりなくなって再び救済金融を受けることになるかもしれない」と警告したと<ガーディアン>が伝えた。英国は西ヨーロッパ国家としては最初に1976年39億ドルの国際通貨基金(IMF)救済金融を受けた経緯がある。
執権労働党はキャメロン代表が英国経済をとても見下していると批判した。だが<ガーディアン>は「キャメロンのおせっかいは英国が2次大戦以後最も深刻な世界景気後退でとりわけ激しい打撃を受けているという信号が現れる中で出てきた」と報道した。この日外国為替市場でポンド化はドル1.3618まで墜落した。1985年以後最も低い水準でポンド貨価値は去る1年間に30%も暴落した。
先立ってゴードン・ブラウン総理は19日、約2千億ポンド(363兆ウォン)が必要とされると見られる銀行圏に対する2次救済金融を発表した。昨年10月に370億ポンドの救済金融を投じたが金融市場を安定させるには力不足だった。銀行救済に総3500億ポンド以上注ぎ込まなければならないという展望も出ている。
英国企業史上最大の年間損失(280億ポンド)を予告したスコットランド王立銀行は去る5取引日の間に株価が何と68%も暴落した。英国最大銀行らに選ばれるロイドバンキンググループとバークレイズも同じ期間に株価が各々55%,47%暴落した。1次救済金融で政府が各々70%と43%の持分を保有したスコットランド王立銀行とロイドバンキンググループの完全国有化の可能性が出てきていると<ウォールストリート ジャーナル>が報道した。英国政府は昨年金融危機の初めての犠牲の羊になって国有化したモーゲージ(住宅担保貸し出し)銀行ノーザンロックに138億ドルを投じるとこの日明らかにした。
<ニューヨーク タイムズ>は22日「英国の不動産バブルは米国より深刻だ」として「2007年米国の可処分所得対比家計負債が141%であったのに対し英国は177%に達した」と報道した。住居価格が消える中で金を貸した銀行の損失が雪だるまのように増え英国経済全体が息が絶える状況に達したのだ。
今年英国経済が-2.9%成長すると展望される中で失業率はすでに10年ぶりに最高値の6.1%を記録している。景気低迷で税収は縮小する反面、救済金融などの費用増加で財政赤字は国内総生産の9.4%に至る展望だ。ユーロ貨幣を使う15ヶ国(ユーロゾーン)の平均4.9%の二倍に達し財政赤字で悪名高い米国(8.4%)より高い水準だ。
<ニューヨーク タイムズ>は「身の程を超えた暮らしをして膨らませた借金で島国の通貨は墜落し金融システムはますます国有化に近づいている」として「彼らは1970年代自分たちを落胆させた経済的不況が再現されることに恐れている」と伝えた。世界5位の経済大国英国が墜落するならば全世界に及ぼす影響もまた侮れない展望だ。
リュ・イグン記者ryuyigeun@hani.co.kr