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投資資金がドルに避難…韓国ウォンは二日連続で弱含み

登録:2022-03-02 20:11 修正:2022-03-03 09:17
2日、ウォン-ドル為替レートは3.8ウォン上がった1206.1ウォンで取引を終えた。明洞のハナ銀行本店ディーリングルーム/聯合ニュース

 ロシアに対する高強度金融制裁で、国際投資資金が安全資産に逃避し、韓国ウォン安の流れが続いた。

 2日、ソウル外国為替市場でウォン-ドル為替レートは3.8ウォン上昇(韓国ウォン価値下落)し、1206.1ウォンで取引を終えた。先月3日に記録した今年の最高値(1206.4ウォン)に肉迫した。この日KOSPI市場では、外国人投資家が3076億ウォン分の株式を売り越したこともウォン安を煽った。先月の輸出が好調を示し、貿易収支が3カ月ぶりに黒字に転換した点は韓国ウォンの支えとして作用している。ただし、経済研究所のブルームバーグ・エコノミクスは「原材料価格の高止まりが続き、世界の需要とサプライチェーンに打撃が予想され、韓国の輸出展望が弱まる懸念がある」と診断した。

 この日、アジア市場でもドル高は続いた。代表的安全通貨である日本円もドルに対しては劣勢を見せた。これに先立ってドルの価値は1年8カ月ぶりの最高値を記録した。1日(現地時間)主要6通貨に対するドルの貨幣価値は97.4で、2020年6月29日(97.5)以来最も高くなった。安全資産選好現象により米国国債の価格も急騰(金利急落)した。先月2%を超えた米10年物国債の金利は、この日1.73%に下落した。国際金価格も2.26%(43ドル)急騰したトロイオンス当たり1942.4ドルで、1年2カ月ぶりの最高値を記録した。

 一方、エネルギー価格の急騰で欧州経済が打撃を受けるとの憂慮から、ユーロ貨の価値は急落した。史上最悪水準であるロシアのルーブル貨は、再び劣勢の流れを見せた。ロシアの信用リスクを示すCDS加算金利は、2009年以来の最高値に上がった。ブルームバーグは、「ロシア国債のCDSに反映された不渡り確率は56%程度」とし「ロシア中央銀行が金利の引き上げと資本統制など緊急防御に出たが、投資家の恐怖心理を防ぐには力不足」と報道した。投資銀行のクレジットスイスは、国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの銀行を排除する場合、世界の銀行システムに問題が生じる可能性があると警告した。米国の中央銀行が市場にドルを解かなければならない状況になりかねないということだ。

ハン・クァンドク先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/1033209.html韓国語原文入力:2022-03-02 17:13
訳J.S

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