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景気低迷で「ひとり自営業者」が10万人増加

登録:2019-11-06 06:30 修正:2019-11-06 16:54
8月基準、従業員のいる自営業者は11万人減少 
退職後の高齢創業・オンライン流通の影響も
グラフィック=キム・スンミ//ハンギョレ新聞社

 従業員のいる自営業者は大幅に減少し、従業員のいない自営業者が増えていることが分かった。景気低迷のうえ、流通構造がオンライン中心へと変わっており、従業員数を減らすか、新たに起業する際、従業員を雇用しないひとり起業が増えたためと分析される。特に、60代以上の高年齢層が「ひとり自営業者」の増加傾向を主導している点が目を引く。

  5日、統計庁が発表した「2019年8月経済活動人口調査、非賃金労働および非経済活動人口付加調査結果」によると、8月基準で自営業者は計566万2千人で、昨年に比べて1万9千人(0.3%)減少した。

産業別自営業者の増減の現況(単位:人)//ハンギョレ新聞社

 このうち、従業員のいる自営業者は153万5千人で、昨年同月より11万6千人(7%)減少した。一方、雇用員のいないひとり自営業者は412万7千人で、9万7千人(2.4%)増えた。ただし、雇用員のいない自営業者には無給で働く家族と一緒に働く場合も含まれる。

 全体自営業者の規模は2000年代初頭の600万人を越えてピークを記録したが、生産・流通構造の変化で自営業の構造調整が起き、全般的に減る傾向にある。特に、最近10年間は、零細性が強かったひとり自営業者の減少傾向がこれに大きな影響を及ぼした。しかし、今年2月からは以前と異なり、ひとり自営業者は増えて従業員のいる自営業者は減少する流れが明らかになっている。

 景気に大きく左右される業種では、従業員のいる自営業者が減り、ひとり自営業者が増えているのが確認できる。8月基準で卸売・小売業の自営業者は、昨年より2万9千人減少した中、従業員のいる自営業者が4万3千人も減り、ひとり自営業者が1万5千人増えた。飲食店・宿泊業は全体自営業者が2万5600人増加したが、ひとり自営業者が2万6400人増加した。

 従業員のいる自営業者が大幅に減った要因は複合的だ。チョン・ドンウク雇用統計課長は、「内需が悪化し、雇用員のいる自営業者が減ったものとみられる。新規企業の際、リスク負担を減らすため、ひとりで企業を始めるケースが増えたことも影響しているだろう」と分析した。韓国労働社会研究所のキム・ジョンジン副所長は、「最近、プラットフォームを媒介にした配達・家事サービス労働者が急成長したことも影響しただろう」と話した。飲食店に雇用されていた配達員が名目上個人事業者になり、仲介アプリを通じて配達仕事をするケースだ。昨年と今年、急激な最低賃金引き上げの衝撃で、従業員を解雇した影響が出たという分析もある。ただし、専門家らは同日発表された統計だけでは主な要因が何なのかを明らかにすることは難しく、推定できるだけだと説明した。

 「ひとり起業」で運営期間が「1年未満」の新規創業者の割合が8.8%で、昨年より1.6%ポイント増えた点も注目に値する。ソン・ジェミン韓国労働研究院動向分析室長は「景気が良くなければ新規起業の比重が大きくならないが、景気低迷に高齢化の影響で経済活動に乗り出した60歳以上の高齢層のひとり起業がこのような傾向を変えた」と指摘した。実際、8月基準で60歳以上のひとり自営業者が148万1千人で、昨年より8万6千人増えた。全体ひとり自営業者の増加幅(9万7千人)に匹敵する規模だ。

 8月基準の「非経済活動人口」は1633万人で、昨年より15万8千人(1%)増えた。このうち、就業能力はあるが就業の意思のない「休んだ」人口が前年同月に比べて34万9千人も大幅に増えた。昨年は失業状態にある人の一部が求職活動を行わなかったため、「休んだ」人口に流入したものと分析される。「休んだ」主な理由は「希望する働き口がなかなか見つからず」が16.9%で最も多く、「退社(定年退職を含む)後、ずっと休んでいる」が16.3%だった。

イ・ギョンミ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/915926.html韓国語原文入力:2019-11-06 02:10
訳H.J

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