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貪欲に崩壊した市場 恐怖は消え行きつつあるが…

原文入力:2009-09-13午後07:14:19
[金融危機 1年 何が変わったか]
住宅3軒所有していたジェンキンスは1年で借家住いに
孫娘の粉ミルクさえ手に余る
米国の反対側 中国では企業が人材採用に忙しく
成長の果実分けるには不足

クォン・テホ記者,パク・ミンヒ記者

←去る4日中国,広東省,東莞の人材市場求人掲示板には電機電子業者を中心にした会社の求人広告が一杯になっている。東莞地域の電機電子業者は去る6月から注文量が大幅に増え、大規模に人材を採用しているものの中国の大多数分野の企業は相変らず例年実績をはるかに下回り金融危機1周年をむかえる中国はくっきりと明暗を見せている。 東莞/パク・ミンヒ特派員

米国,ワシントンの東側にある小都市に住むデービー ジェンキンス(58)は去る1月から住宅地下室車庫で借家住いをしている。床にカーペットを敷きベッドなどを入れた暖房のない一部屋で娘と三人の孫など5人家族が暮らす。彼は33年間不動産仲介業を営んでいた。2004~2006年の不動産好景気時には毎年収入が倍に増えた。花店を設け銀行貸し出しを最大限に受け家3軒を買った。10万ドルの高級スポーツカーであるシボレーコルベットを乗り回しゴルフ会員券も買った。これらすべてのものが消えるには1年もかからなかった。店,家3軒,自動車などが跡形もなく消え、医療保険からも脱退した。血圧と喘息治療も中断した。

去る1年間、ジェンキンスは暮らすために何かをずっと売ってきた。もうこれ以上は売るものも残っていない。最後に彼は40年前に結婚と同時に買った自身の墓地まで売りに出した。8000ドルの値打ちがあるが、9ヶ月になった孫娘の粉ミルクとまた別の孫娘の病院代175ドルのために1500ドルで売った。ジェンキンスが墓地をインターネットで売りに出している時、娘は食卓で破産申請書を書いていた。ジェンキンスは娘に話した。「私が死んだらごみ箱に捨てろ」と。

ジェンキンスが住む所とは地球の反対側にある中国,広東省,東莞。こちらでは企業が時ならぬ‘人材争奪戦’を行っていた。電子業者らが去る6月頃から急激に増えた注文に合わせるため大規模に新規人材を吸収しているためだ。東莞人材市場には求人張り紙がぎっしりと貼られ、仲介人たちは1人でもさらに確保するために求職者らの手を引っぱった。こちらの住民トン・某は「電子業者やコンピュータ関連経歴者はこの頃2~3ケ所業者から合格通知を受けたりもしている」と話した。

金融危機1年をむかえ、世界経済は中国とアジアの新興国主導で危機から抜け出すことになることにより、これで今回の経済危機が‘中国の時代’を操り上げる契機になるだろうという展望が出ている。だが中国政府もハラハラしている。世界的な景気低迷を抜け出し‘内需中心の成長実験’を展開したが、なかなか成果が現れないためだ。中国経済の新しい航路が不確かなだけに世界経済も相変らず霧の中をさ迷っている。

ワシントン/クォン・テホ特派員ho@hani.co.kr,東莞(広東)/パク・ミンヒ特派員minggu@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/376469.html 訳J.S