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最大経常黒字の中,資本‘引き潮’…為替レート安定道遠し

記事入力:2008-11-27午後07:52:45

10月経常黒字49億ドル
チョン・ナムギ記者 チョン・ナムグ記者

←イ・ウンモ韓国銀行 外国為替市場チーム長(中央)が27日午前ソウル,南大門路,韓国銀行記者室で‘韓-米通貨スワップ資金を活用した競争入札方式外貨貸し出し’実施について説明した後、記者の質問に答えている。聯合ニュース

3ヶ月赤字行進脱出…オイル価格・原材料価格下降線に海外旅行減少財政部 “11月は10億ドル黒字予想”…資本市場では225億ドル流出

 

10月の経常収支黒字規模が49億ドルとなり月間基準史上最高を記録した。国際原油価格と主要原材料価格の下落傾向が相次ぎ、為替レート急騰びより国外消費が減少したことにより経常収の支黒字傾向は当分続くものと見られる。だが、輸出環境が急激に悪くなっており、今後10月と同じ大規模経常黒字を出すことは難しいというのが一般的な観測だ。その上、外国金融機関らが国内金融機関に対する外貨借入金(ママ)や投資資産を大挙回収していくなど資本市場では大規模なドル流出が続いており小幅の経常収支黒字だけでは為替レートが安定傾向を見せにくいと予想される。

韓国銀行が27日発表した「10月国際収支動向」によれば先月経常収支は49億1千万ドルの黒字を出した。これは関連統計が集計され始めた1980年以後最大規模の黒字だ。経常収支は去る6月18億2千万ドル黒字で7月25億3千万ドル赤字に転換した後、8月47億ドル,9月13億5千万ドルなど3ヶ月連続赤字を続けてきた。

経常黒字の中で27億9千万ドルは商品収支から出た。商品輸出入増加傾向は共に鈍化したが輸出より輸入鈍化幅がより大きかった。ここには原油・石炭・ガスなどエネルギー輸入額が9月より14億2千万ドル減ったことが大きい影響を与えた。

慢性赤字を見せた旅行収支も黒字に戻った。為替レートが急変して所得増加は足踏みをしたが外国に出て行こうとする需要が大きく減ったのだ。10月の内国人出国者数は93万人で昨年の同月(108万人)より13.5%減った反面、外国人入国者は65万人で1万人(0.7%)増え旅行収支で5億ドルの黒字を出した。在外同胞らの国内送金が9月の6億1千万ドルから12億8千万ドルに増えたことと外貨債権売却にともなう利子収入増加などで所得収支が7億9千万ドルから14億1千万ドルに拡大した影響も大きかった。

国際原油価格下落分がまだ原油導入単価にまともに反映されずオイル価格の経常収支改善効果は当分続くものと見られる。10月の我が国原油導入単価はバレル当たり91ドルを記録したが、我が国が主に導入する中東産原油の基準油種であるドバイ油国際相場は平均68ドルであった。11月に入ってからも26日現在ドバイ油価格がバレル当たり44ドルまで落ちた。

その一方で、輸出環境が悪くなっており、今後の経常収支黒字規模が10月ほどに大きくなることは難しいと政府は見通している。企画財政部は「11月経常収支は10億ドル程度の黒字が予想される」と明らかにした。ただし、在外同胞らの国内送金がこれからも続き経常移転収支が大幅な黒字を見せるなら経常収支黒字も拡大すると見通した。

問題は国際収支を構成する別の側の資本収支にある。資本市場を通じて流出する外貨が経常黒字を越える場合には外国為替需給事情が悪くなるほかはない。10月にも外国人の資本撤収行進が続いた。 外国人は40億ドル分の株式を売却し38億ドル分の国内債権を処分した。外貨貸付金も204億ドルも回収していった。これに伴い資本収支の赤字規模は225億3千万ドルとなり、これも史上最高であった。11月に入っても外国人らの動きは大きく変わらずにいる。


チョン・ナムギ選任記者,チョン・ナムグ記者
jnamki@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/324488.html

原文: 訳J.S