「引き出しに眠るコインを探し出せ!」
韓国銀行は今年5月の1カ月間、全国銀行連合会などと共に「汎国民コイン交換運動」を展開した結果、367億ウォン(約33億円)に達する2億6700万個のコインを回収して紙幣に変えたと、21日明らかにした。韓銀などは、こうした眠っているコイン捜し出しのキャンペーンを、2008年から9年間にわたり続けている。クレジットカードの使用増加で使用頻度が減ったコインが市中に流通せず、引き出しなどで眠る傾向が強まったためだ。キャンペーンを通じて回収されたコインは、雑貨店、コンビニ、大型マートなど現金取り引きの多い所に再供給される。
コインは紙幣とは違い、金属素材などの特性のために額面価に劣らない製作費用がかかる。今回回収されたコインは、額面価でが367億ウォンだが、新たに製作すれば225億ウォン(約20億円)程度が必要だ。額面価の60%に当たる費用がかかるという。500ウォンのコインを除き、100ウォン、50ウォン、10ウォンのコインは全て製作費用が額面価を上回る。銅48%にアルミニウム52%の合金で作る10ウォンコインは、製作費用が額面価の4倍に達するほどだ。
コインの需要傾向は毎年少しずつ変わる。昨年はたばこの価格が一箱2500ウォン(226円)から4500ウォン(407円)に上がり、500ウォンコインの需要が大幅に増えた。韓銀発券局側は「たばこの値段が上がって、5千ウォン札で2箱ずつ一度に買った消費パターンが、4500ウォンになって1箱ずつ買うように変わったと思われる」とし、「10ウォンのコイン需要が着実に増えているのは、大型マートが価格競争をして『990ウォン・マーケティング』のような戦略を使うことに影響を受けている」と説明した。
今回回収されたコインは、100ウォンが1億4900万個(55.8%)で最も多く、10ウォンは5400万個(20.1%)、500ウォンは4千万個(15.0%)、50ウォンが2400万個(9.0%)の順だった。