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家電・繊維 ヨーロッパ進出増え…サービス・高級車市場 渡す

原文入力:2009-07-14午前01:25:29
韓-EU FTA妥結 影響
車“輸出増”-“すでに無関税進出”展望 分かれる
韓国 サービス業 生産性 EUの 2/3水準…打撃大きいもよう

キム・ギテ記者,ファン例と記者

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自動車・電子・繊維は快晴,サービス産業は曇り。韓国とヨーロッパ連合(EU)が13日、自由貿易協定(FTA)の妥結を宣言したことにより国内各産業に及ぼす影響に関心が集まっている。世界最大経済圏であるヨーロッパ連合と結ぶ自由貿易協定の予想効果が一般的な予想を跳び越えているためだ。韓-米FTAより2倍以上の国内総生産増加効果を産むという展望も出ている。

分野別では、自動車など韓国側で競争力を確保した輸出産業は関税撤廃によりヨーロッパ市場で機会をつかんだ。反対にサービス業など相対的に後れた国内産業分野ではヨーロッパ企業の進出が早まると予想される。

■ヨーロッパに走る国産自動車
ヨーロッパ,コペンハーゲン研究所は韓-ヨーロッパ連合FTA締結で韓国のヨーロッパ輸出は約128億ユーロ程度増加すると展望した。この内、自動車輸出の予想増加分が52億ユーロでその比重が最も大きい。10%水準の関税障壁がなくなれば韓国車1台当り約1000ユーロ以上の値下げ効果を上げるためだ。

これとは別に自動車部門での韓国側の恩恵が大きくないという分析も出ている。現代・起亜車がヨーロッパに現地工場を次から次へ設立してきたという点からだ。現代車のヨーロッパ市場販売物量の内、80%以上は現地工場で生産している。ヨーロッパ連合も去る4月に内部報告書で「‘ヨーロッパ産’韓国車が韓国産自動車に対する需要を代替する」と見通した。輸入関税(8%)がなくなればヨーロッパ産高級車の国内市場占有率が上がるだろうという点も考慮しなければならない。

自動車以外に韓国側が恩恵を得る分野としては電子・繊維・化学産業などが主に挙げられるとKOTRAは観測した。KOTRAはヨーロッパ現地企業と輸入業者を対象に調査した結果、品目別には産業用手袋,ポリエステル繊維,家電製品外観材料になるABS樹脂,リフト車,自動車用タイヤなどの輸出展望が明るいと13日明らかにした。

■ヨーロッパ サービス業の大規模上陸予想
ヨーロッパ連合側はFTAの最も大きな果実を‘韓国サービス市場開放’と見る雰囲気だ。ヨーロッパ連合は去る2月、内部報告書で「韓国とFTAで生じる交易利益増加分の半分以上がサービス分野で発生するだろう」と見通した。

対外経済政策研究院が去る6月に出した報告書‘韓-EUのサービス交易動向と韓-EU FTAに対する示唆点’によれば、韓国に対するヨーロッパ連合のサービス輸出は年平均30%ずつ増加することが明らかになった。これに伴いサービス収支赤字規模は2004年80億5000万ドルから2007年197億7000万ドルに急増した。研究員は「韓国サービス産業の生産力はヨーロッパ連合平均の3分の2水準」として「金融,事業サービス,特許権分野などでヨーロッパ業者の市場進出が増えるだろう」と予想する。特にヨーロッパ連合は今回の交渉で韓-米自由貿易協定水準のサービス市場開放に加えて、放送用国際衛星専用回線サービス,生活下水処理サービスなど4部門で追加開放を引き出した。精密化学・産業機械類・自動車部品など国内企業等の劣勢分野でもヨーロッパ企業の進出が目立ってくると予想される。

キム・ギテ,ファン・イェラン記者kkt@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/365672.html 訳J.S