輸入ワインの国内販売価格が輸入原価の6~9倍に達するほどに流通マージンが大きいことが調査された。 輸入ビールの販売価格も輸入原価の3.4倍に達した。
全国主婦教室中央会(以下、主婦中央会)は公正取引委員会の予算支援を受けて、韓国、アメリカ、ドイツ、日本、フランスなど5ヶ国のデパート、大型マート、専門店などで売られるワインとビール2268銘柄の価格調査結果を24日発表した。
調査の結果、輸入赤ワインの場合、平均輸入原価(運賃・税金を含む)が750ml基準で7663ウォン(約755円)だったが、平均販売価格は6万8458ウォン(約6500円)で8.9倍に達した。 白ワインの場合も平均輸入原価が9093ウォンだが、平均販売価格は5万3988ウォンで5.9倍であった。 ビールの場合は、平均輸入原価が330ml基準で809ウォンに過ぎなかったが、国内平均販売価格は3.4倍の2717ウォンだった。
ワインとビールの輸入原価には、運賃、保険料、各種税金がすでに含まれている。 結局、輸入原価と販売価格の差異は全て輸入業者、中間流通企業、最終販売店のマージン(流通費用を含む)を合わせたものなので、‘暴利’という指摘を避けられなくなった。
実際、韓国、アメリカ、ドイツ、日本、フランスで共通で販売されているチリ産モンテスアルファなど8銘柄のワインの価格を比較した結果、国内平均価格は5万5791ウォンで、海外平均価格1万9330ウォンの2.9倍に達した。 ビールの場合も米国産ミラー、ドイツ産クロンバッハなど15製品の国内平均価格は2860ウォンで、海外平均価格2268ウォンの1.3倍であった。
輸入ワインの内で国内外の販売価格差が最も大きかった製品は、フランス産赤ワインのシャトータルボで、国内価格が海外の5.4倍に達した。 ビールの場合は米国産ハニーブラウンで、国内価格が海外の2.1倍であった。 反面、日本産のサッポロ プレミアムとフィリピン産のサンミゲルは国内価格が海外の53~64%に過ぎなかった。
輸入ワインの価格は流通チャンネルによっても差が大きかった。 人気ワインの一つであるチリ産エスクード ロホの場合、デパートでの販売価格(4万4200ウォン)が専門販売店(2万9千ウォン)より1.5倍高かった。 平均的にはデパートが大型マートや専門販売店に比べて12%程度高かった。 輸入ビールはワインに比べて価格差が相対的に少なかった。 日本産のアサヒ スーパードライの場合、デパート(3054ウォン)が大型マート(2610ウォン)の1.2倍であった。
輸入業者と流通販売企業等の暴利にもかかわらず、韓国国内へのワイン輸入量は昨年(1~11月)に前年比16.3%増えた。ビールは31.5%も急増した。
主婦中央会が全国の成人男女1千人を対象に実施したアンケート調査で、輸入ワインとビールの価格が‘高い’という応答がそれぞれ70.9%、65.4%に達した。 また、消費者は韓-米、韓-ヨーロッパ自由貿易協定締結により酒類の輸入関税が廃止・引き下げられたが、それが値下げにつながったかという質問に‘そうではない’という否定的応答がそれぞれ43.2%、46.9%に達した。 主婦中央会のチェ・エヨン局長は「輸入ワインの販売価格が外国より非常に高く、流通チャネル別にも差が大きいので、消費者は事前に価格を比較して購入する必要があり、事業者も適正な流通マージンで消費者の信頼を得る努力が必要だ」と話した。 クァク・ジョンス先任記者 jskwak@hani.co.kr