政府が13日発表した第4次投資活性化対策の核心は、医療分野の規制緩和だ。政府はこれまで公共性の強い保健医療分野についてはほとんど手をつけられないできた。ここに政府は“営利病院”自体を許可するより、各種付帯事業を許可する方向で“裏口”を開いた。
政府が正攻法の代わりに迂回戦術を選んだのは、医療営利化に対する韓国社会の強い拒否感のためだ。政府は1980年代後半からサービス発展基本法を制定して医療産業を育成しなければならないという態度を明らかにしてきたが、政府が企業側に立って営利病院を許可しようとしているという批判に直面した。政府が今回の対策発表に際し、「営利病院とは違う」と繰り返し強調しているのはこのような理由からだ。政府は、子会社を設立する医療法人の出資比率を30%に制限して、大株主の親戚・姻戚の参加も排除することにした。変則的相続・贈与又は仕事口の集中割り当てなどを通じた支配力の強化を防止するための安全弁だ。子法人に対する債務保証と重役兼職や仕事口の集中割り当てなどを禁止する方案も設けるなど気を遣っている。
また、政府は法人形態で幾つかの薬局をチェーン化できる法人薬局も、株式会社ではなく有限会社形態でのみ設立できるようにした。これは「1薬剤師1薬局」形態の既存の体制を支持する薬剤師の反対世論を避けるためである。有限会社は、個人(出資社員)が会社債務について出資額の範囲でのみ責任を負い、経営現況非公開など閉鎖的な運営が可能である。新規社員の加入または脱退が可能なこと、利益配当が自由な点も考慮した。現在、チェーン形態のように運営されている薬局フランチャイズは、共同名義を使用するだけで個別の薬局は独立的に運営されている。
企画財政部関係者は「大型病院でさえ赤字を出している状況で、投資が起きていない。医療保健産業は我が国が競争力が相当にあるだけでなく、雇用創出効果も優れているため、営利法人の論難のない方案を長い間考えてきた」と今回の対策導入の背景を説明した。ヒョン・オソク副首相兼企画財政部長官も「今回の対策で医療の公共性を損なうことなく、産業間の融合・複合、医療観光、新薬開発を通じて新たな医療と産業、雇用創出に寄与することができる」と述べた。
それでも「医療営利化」の論難を鎮めることは難しいものとみられる。保健医療界は今回の対策の本質は医療営利化とみている。事実上の全面的な営利病院許容により、子会社が収益を追求する過程で患者の医療費が高騰しかねないという憂慮も出ている。
保健医療団体連合・全国保健医療産業労働組合などは、同日一斉に声明を出して「政府が発表した保健医療投資計画は2008年の全国民的な反対とロウソク集会により撤回された李明博(イ・ミョンバク)政府の初期医療営利化政策よりも一歩突っ込んだ全面的医療営利化政策」と批判した。 ウ・ソッキュン保健医療団体連合政策室長は「現在、病院の付帯事業は駐車場や葬儀場など、患者の便宜と関連したものに制限されている。しかし、今回の計画では病院が営利会社を作って医療機器・化粧品・薬品流通などを通じて病院自体を事実上営利法人化し得るようにした」と述べた。このように病院が様々な収益事業を行なうようになると、患者が否応なしに付帯商品を購買することになり、関連医療費が大幅に上がるということだ。
また、今回の計画には、新薬や新医療機器の許可及び承認手続きを大幅に省略する内容も含まれているが、それは、安全性と効果が十分に確認されていない薬や医療機器を患者に使用させて事実上の臨床試験をすることであり、患者が支払わなければならない金銭も大幅に増えるだろうという指摘も出ている。法人薬局も薬剤師協会などが強く反発している内容であり、難航が予想される。
ノ・ヒョンウン、キム・ヤンジュン記者 goloke@hani.co.kr