"ギャラクシーギアの販売量は私たちも予測ができない。 反応はとても良いが、あまりに新しいカテゴリーの製品なのでしばらく見守らなければならないようだ。" 三星電子無線事業部イ・ドンジュ社長は25日ソウル瑞草洞(ソチョドン)の三星本館で開かれたギャラクシーノート3とギャラクシーギア発売行事で、ギアの予想販売量を問う質問にこのように答えた。 ギャラクシーギアはこの日から三星電子プラザ、ハイマートのような量販店、移動通信業者の代理店等を通して販売された。 三星としてはギャラクシーギアを通じて‘ファースト フォロワー’(はやい追撃者)から抜け出し‘ファースト ムーバー’(先導者)の面目を見せると意気込んだだけに、その実績に神経を尖らせざるを得ない。 果たしてギャラクシーギアはウェアラブル(着れる)スマート機器市場を切り開くことができるだろうか。
外信が共通して指摘するギャラクシーギアの最も大きな問題点はギャラクシーノート3とのみ連動する点だ。 ノート3を買うつもりはないが、ギャラクシーギアは使いたいというユーザー層は最初から排除されたわけだ。 イ社長はこの日「10月にはギャラクシーS4, 12月にギャラクシーS3とギャラクシーノート2でも使用可能にする」と明らかにしたが、それでもやはり三星スマートフォン使用者に限定されるわけだ。 その上、このような製品であればあるほど初期ブームの造成が重要だが、ノート3としか連動しない点は圧倒的に不利な条件だ。
第二の問題は価格だ。 三星は国内価格を39万6000ウォンと策定したが、独立的使用が難しいスマートフォン アクセサリに40万ウォンもかける顧客が果たしてどれ程いるのかという疑問が出てくる。 その上、ノート3も出庫価格が106万7000ウォンと高く策定されており、二つの機械を一度に購入するには相当な負担を甘受しなければならない。 もう一つの弱点は、衛星航法装置(GPS)がなく、単体では位置情報利用サービスを利用できないという点だ。 使用時間が25時間に過ぎず、毎日充電しなければならないことも時計としては致命的な弱点だ。
だが、意外に成功を収めるという予想もなくはない。 三星側が期待しているのは、ギャラクシーギアが‘ファッション アイコン’になることだ。 三星がニューヨークやイタリアなどの‘ファッション ウィーク’でギャラクシーギアを集中的にマーケティングしたのもこのような期待と一脈通じる。 イ・ヨンヒ無線事業部マーケティングチーム長(副社長)は「ファッション ウィークで映画俳優、スーパーモデル、ファッション関係者たちがギアを見て非常に驚いていたし、持ちたがった。 そして直接ギアを身に着けて通いながら商品性については確信を持った」と強調した。
また、もう一つは時計ならではの特徴を生かした専用アプリケーション(アプリ)に対する期待だ。 今のところはギア用アプリが70ヶ余りに過ぎないが、三星電子はギア専用アプリストアを開き、新しいアプリ生態系を作る予定だ。 スマートフォンが‘カカオトーク’の恩恵を完璧に得たように‘キラーアプリ’が出てくればギアの成功可能性は高まる。
イ・ドンジュ社長はギャラクシーギアについて「現在作りうる最高のウェアラブル製品」と説明し、これは一定ふさわしい言葉だ。 だが、その機器が実用的かと言うこととは別の問題だ。 <エンガジェット>等の情報通信専門紙はギャラクシーギアが‘1世代製品’という点に傍点をつけている。 まだ時期尚早な製品だという指摘だ。
イ・ヒョンソプ記者 sublee@hani.co.kr