原文入力:2009-04-16午前09:02:37
江南住宅価格・株価騰勢…市中流動性 過剰のため
景気回復期待感の中 ‘錯視効果’の可能性高い
アン・ソンヒ記者,イ・チャニョン記者
ソウル 江南の住宅価格が急騰しKOSPI指数が1300台を回復するなど資産価格上昇の勢いがかなり強い。銀行延滞率下落をはじめとする一部金融指標も景気回復期待感を産みだしている。だがこういう現象は市中にあふれ出た短期不動資金による ‘押し上げ’ 効果だとか、去る4分期景気急落にともなう技術的反騰の性格が強い。実際、企業や家計の実態とは関係のない ‘錯視効果’ である可能性が高いという話だ。特に性急な楽観論は不動産と株式市場にまた別のバブルを育てるという憂慮が出てきている。
15日KOSPI指数は1333.09を記録し、直前底値だった昨年10月24日938.75より40%以上上がった。KOSDACは昨年10月27日261.19からこの日502.20まで上がり6ヶ月で何と92%上がった。特に個人投資家たちが直接投資に出て上昇勢を牽引している。株式買収待機資金である顧客預託金は13日基準15兆6524億ウォンで史上最高値の2007年7月15兆7694億ウォンにピタリと近寄った。
ソウル 江南地域不動産市場の薫風はさらに強い。江南区,開浦洞アパート価格は2006年10月記録した最高額の90%線まで回復した。蚕室住公5団地112㎡型は年初9億ウォンから今月に入り11億ウォンまで騰がった。去る2月銀行圏の住宅担保貸出増加額は3兆3163億ウォンで、‘不動産狂風’が吹いた2006年11月(4兆2千億ウォン)以後の最大値を記録した。
一部経済指標も好転している。この日、金融監督院が発表した3月末韓国ウォン貸出延滞率によれば1.46%で、2月の1.67%より下落した。中小企業貸出延滞率も2月の2.67%から3月は2.32%にそれまでの上昇勢が反転した。これに先立ち‘2月産業活動動向’では鉱工業生産が2ヶ月連続増加し、景気状況を予告する先行総合指数も15ヶ月ぶりに上昇傾向に持ち直した。チョン・ミンギュ韓国投資証券研究員は「回復速度は鈍いものの、ひとまず最悪の状況は抜け出したようだ」と話した。
だが、こういう指標を景気回復信号と解釈するには早すぎるという意見が多い。チョ・ドンチョル韓国開発研究院マクロ金融研究部長は「世界経済回復が不透明な状況で、わが国経済だけが良くなることは難しい」として「去る4分期に過度に萎縮した部分が緩んだ程度と見るのが正しい」と話した。チュ・ジェソン金融監督院副院長補は「延滞率鈍化が景気回復の故なのか、満期延長や追加貸出をした為なのかはもう少し見守らなければならない」と話した。
統計庁がこの日発表した3月雇用指標は外国為替危機水準に墜落した。就業者数が1年前より19万5千人も減り、失業者は ‘求職断念者’ を含めれば100万人を軽く越えた。資産市場に吹く薫風とは異なり実物経済は相変らず厳冬状態であることを確認させてくれたのだ。ファン・インソン三星経済研究所首席研究員は「現在の不動産・株価上昇は流動性と期待感のためであり、企業実績,所得増加などファンダメンタルの改善が支えなければ持続し難い」と話した。
最悪の場合には景気が瞬間的に回復するように見えて再び沈滞の谷に入り込む ‘ダブルディップ’(W)形態で展開するという予想も出ている。オ・ソクテ韓国シティ銀行研究員は「まだ不動産関連過剰貸出問題が解決されていない状態で再び不動産上昇の勢いが本格化するならば、来年頃には深刻な問題が発生しかねない」と話した。 アン・ソンヒ,イ・チャニョン記者shan@hani.co.kr
原文: 訳J.S