本文に移動
全体  > 経済

三星(サムスン)電子 "不況知らず" 再び 最大実績 更新

原文入力:2012/07/06 19:56(1518字)

第2四半期 営業利益 6兆7千億ウォン(約4700億円)…
スマートフォン占有率1位

ヨーロッパ危機 ギャラクシーS3まで襲うかが第3四半期実績のカギ
三星電子がヨーロッパ発不況の陰が濃くなる状況でも一日平均744億ウォンずつの営業利益を出し、分期営業利益が初めて6兆ウォンを越えた。 大多数の企業らが不況にともなう実績悪化を心配している時に、三星電子は分期基準営業利益記録を再び更新し、その秘訣について興味と羨望の注目が集まっている。

 三星電子は去る2分期に47兆ウォンの売上を上げて6兆7000億ウォンの営業利益を出したと暫定集計されたと6日公示した。 昨年同期に比べ売上額と営業利益がそれぞれ19.17%と78.67%増え、前分期よりは3.82%と14.53%増加した。

 ‘三星電子の史上最大実績’がもはやニュースではなくなった契機は昨年第2四半期にギャラクシーS2を出しスマートフォン市場まで掌握してからだ。 以後ギャラクシーシリーズでアップルのドル箱市場まで蚕食し、スマートフォン市場占有率世界1位に上がったのが史上最大実績につながっている。 去る2分期にもスマートフォンを含んだITモバイル(IM)部門の営業利益が4兆5000億ウォンに達して、営業利益全体の70%を占めたと証券業界は推定した。

 カン・ジョンウォン大信証券アナリストは 「昨年第2四半期を始めに三星電子がスマートフォン市場を急速蚕食していったことが持続的に良い実績を出している背景」とし「三星電子が他の企業等とは違い部品競争力を十分に備えていた点も、後発走者ながらスマートフォン1位に上がることになった原因」と話した。

 三星電子の売上と利益が携帯電話に集中していることが弱点ではないか? 専門家たちは「携帯電話は景気変動の影響を相対的に受けにくい品目に選ばれる」という点をあげて首を横に振る。 携帯電話はすでに生活必需品目になっており、通信業者の補助金のおかげでテレビなど他の家電製品に比べて初期費用もあまりかからない。 三星電子が5月から世界市場に出したギャラクシーS3はヨーロッパ発危機が浮上する渦中にも2ヶ月余りの間に600万~700万台が売れたと推算される。 ロンドンオリンピック特需さえ期待しにくいテレビとは対照的だ。 カン・ジョンウォン アナリストは「過去のように三星電子が半導体や液晶表示装置(LCD)の売上比重が高かったとすれば、最近の景気状況で実績変動幅が非常に大きかっただろう」と説明した。

 ただし、携帯電話にまで影響を及ぼすほどに不況の溝が深まるならば三星電子は‘二重の打撃’を受けることもありうる。 携帯電話だけでなく携帯電話部品まで不振に陥るためだ。 それだけでなく、危機の震源地であるヨーロッパが三星電子売上に占める比重が昨年基準で24%であり、米国(20%)を抜いて久しい。 ユーロ貨幣価値の下落はまもなく利益減少につながらざるを得ない。 イ・インヨン三星グループ コミュニケーションチーム長は 「ユーロ貨幣の為替レート変動が日常的な水準を抜け出したと判断して、今月からシナリオ経営を稼動している」と話した。 これに合わせて主力事業である半導体と液晶表示装置の市場状況が回復しない点も今後の不安要因だ。

キム・ジンチョル記者 nowhere@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/541432.html 訳J.S