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韓国金融は外国資本のATM?

原文入力:2012/05/22 21:01(1572字)

外国人債券投資増加 外債 4000億ドル超える
外資随時入出金比重83%
国内変動・不確実性拡大
「外国資本規制手段 考えねば」

韓国の外国への借金が4000億ドルを越した。外国に貸した金も5000億ドルを超え、史上最大を記録した。

韓国銀行(韓銀)が22日発表した国際投資対照表暫定値によると、3月末時点の韓国の対外債務(外債)残額は、昨年末より130億ドル増えた4114億ドルと集計された。韓銀が関連統計の集計を開始して以来、最高水準だ。韓国の対外債券残額も145億ドル増え、やはり史上最高値である5109億ドルに達した。通貨当局のアメリカ国債投資拡大など、外貨準備資産増加の影響が大きかった。 今年に入っての外債増加の最大の要因は、外国人債券投資だ。外国人債券投資残額の純増価額は108億ドルで、全外債増加分の83%を占めた。国内金融機関の外貨借入増加は13億ドル、貿易金融による増加分は10億ドルにとどまった。外国人は高い流動性を基に、国内債券のみならず株式など資本市場全般に対する投資を大きく増やした。3月末時点の外国人投資残額は計8960億ドルで、3ヶ月で568億ドル(14.7%)も増加した。特に、株式と債券価格の上昇や為替変動のような「非取引要因」による外国人投資増加額が389億ドルで、純粋な取引要因による増加額(179億ドル)より2倍以上多かった。

今年に入り、EU経済圏の財政危機事態で、全世界の金融市場での不安が継続しているが、1四半期での外国人の国内資本市場投資利益は、1ヶ月平均15兆ウォンに達する。外国投資者たちにとって、韓国の資本市場がいかに換金性が良く、収益性も優れているという傍証だ。世界各国の主要投資銀行たちが韓国を「安全な臨時待避所」、 または「アジアの現金自動支払機(ATM)」と呼ぶ理由でもある。外国資本に対する韓国の資本市場の依存度は、それほど大きくなった。

政府と通貨当局は、大きな問題でないこと見なしている。むしろ外貨需給状況や満期構造は、多少良くなったと評価する。指標上では改善したように見えもする。3月末時点の純対外債券残額は995億ドルで、昨年末に比べ16億ドル増えた。返すお金より、受け取る金がより多くなったのだ。企画財政部と韓国銀行はこの日、共同で発表した「最近の外債水準及び構造に対する評価」の資料を通じて、「現在、外債水準は支払能力などを懸念するに値する状況ではなく、ここ最近、多様な外為部門のマクロ健全性政策を通じて、外債構造も大きく改善した」と明らかにした。しかし、外債の満期構造のみが多少改善しただけで、外国人資金の流出入による国内金融市場の変動性と不確実性は、より大きくなった。韓銀の最近調査によると、国内に流入した外国人資本のうち、随時入出金式資本の比重は83%で、調査対象の40市場の平均の2倍になる。キム・ゴヌLG経済研究院研究員は、「過去の有事の際に高い変動性を示していた国内金融変数が、 (ヨーロッパ発の財政危機で) また不安な局面に落ちこむ可能性を排除することはできない」と述べた。

「外為健全性負担金制度」など、政府と韓銀の外為流出入規制措置も、危機局面では特に効力を発揮できることにはならない。韓銀関係者は「外為健全性負担金制度を取り入れて、外国人投資金を短期債券から長期債券へ回したと言うが、長期債券も市場で売れば終り」と述べ「外国資本に対する新しい規制手段を考えなければならない」と話した。

パク・スンビン、リュ・イグン、グォン・ウンジュン記者 sbpark@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/534162.html 訳 M.S