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‘ドル爆弾’に国際石油価格急騰

原文入力:2009-03-20午後08:51:58
米国債買い入れ 計画発表するやバレル当たり50ドル  越す
インフレ対応 ‘原材料買い占め’…金・銅も上昇へ

パク・ミンヒ記者キム・ギョンナク記者

←国際原材料値段推移

ドルを印刷して市場に放出する米国中央銀行の‘量的緩和’措置が国際石油価格と金価格など原材料価格の急上昇を呼び起こした。投資家らが ‘ドル爆弾’ にともなうドル価値下落とインフレに備えて足早く動いたためだ。

米国連邦準備制度理事会(FRB)が3千億ドル規模の国債買入計画を発表した19日、ニューヨーク商品取引所(NYMEX)で4月引渡分西部テキサス産原油(WTI)は前日より7.2%(3.47ドル)も高いバレル当たり51.61ドルで取り引きを終えた。ロンドン商品市場でも5月引渡分ブレンド油が5.5%(2.96ドル)高いバレル当たり50.62ドルを記録した。韓国石油公社関係者は「石油輸出国機構(OPEC)が生産物量を大幅に減らし、最近3ヶ月間オイル価格は地固めをしてきたが、米国でドルを刷って金融を緩めるという話が出たので市場が急反転することになったと説明した。一般的にオイル価格とドル貨幣の価値は反対に動く。

金属など主要原材料市場も大きく騰がる動きを見せている。国際金価格(現物)は前日より1.9%(17.85ドル)高いオンス当たり959.85ドルを記録した。原材料価格を総合的に示すS&P原材料指数(GSCI)は19日6%も上がった。銅価格も4ヶ月ぶりに最高値に騰がった。モーガン スタンレーの原材料調査担当フセイン アルリディナは<ファイナンシャル タイムズ>に「投資家がインフレに対する保護幕とドル弱勢に対する危険回避手段として原材料を買い入れている」と話した。

ドルの流動性過剰にともなう国際原材料価格の上昇は全世界各国で物価上昇圧力を招く。チョ・ソンジュン メリット証券研究委員は「問題は景気は冷えているのに物価は上がるスタグフレーションの可能性」として「物価を抑えるために中央銀行が金利を上げることもできず、さらに窮屈な状況」と診断した。だが原材料価格上昇の勢いが長期的には続かないという展望もある。国際通貨基金(IMF)はこの日出した世界経済展望報告書で「全世界の経済活動が低迷した局面では商品価格の回復はないだろう」と見通した。

一方、連準の発表以後、世界主要金融市場で米国ドル売り傾向が拡大している。19日6ヶ国通貨に対するドル指数は82.97を記録し、ユーロに対しては1ユーロ当たり1.3672ドルで、前日の1.3474ドルより価値が1.5%下落した。

パク・ミンヒ,キム・ギョンナク記者sp96@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/345326.html 訳J.S