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骨片が出てきただけても‘ストップ’した国、MB政府は無条件‘GO’?

原文入力:2012/04/29 20:28(1775字)

←25日午後、ソウル、中区(チュング)、蓬莱洞(ポンネドン)のロッテマートに米国産牛肉の販売中断を知らせる文が貼り出された。 キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr

‘米狂牛病’検疫主権失踪

政府の過去対事例を見れば

輸入国で狂牛病が発生すればひとまず即刻 検疫中断してきた
輸入禁止されている肋骨・背骨などが発見されれば、その都度 同じ措置
現政府、輸入中断基準を高め…検疫中断しないことは初めて

 政府はこの間、牛肉輸入国で狂牛病が発生した時はもちろん、検疫過程で輸入禁止されている背骨が発見されただけでも検疫・輸入中断をしてきた。 牛肉輸入国で狂牛病が発生したのに、輸入中断の前段階である検疫中断措置さえ取らなかったケースは今回が初めてだ。

 29日、牛肉輸入と関連した過去の検疫・輸入中断事例を総合してみれば、2003年5月20日(現地時間)カナダで狂牛病にかかった牛が発見され、当時の農林部は直ちにカナダ産牛肉と肉加工品など牛と関連したすべての品目の輸入を全面禁止した。 これと共に検疫倉庫に保管中のカナダ産牛関連製品に対する出庫保留措置を下し、市中に流通中である物量は追跡調査することにした。 以後にも狂牛病がカナダで継続的に発生して、今年3月に牛肉輸入が再開された。

 2003年12月23日、米国で狂牛病と疑われる牛が発見された時も同じだった。 翌日の24日、わが国政府は米国産牛肉の検疫を中断した。 その時点では狂牛病という確診はなされていなかったが、輸入牛肉全体に米国産が68.2%も占めるという点を考慮して即刻安全措置を断行したのだ。 二日後の26日、狂牛病として最終判定が出るや輸入禁止措置に切り替えた。 米国政府は 「米国牛肉は安全だ」と主張したが、100余ヶ国が輸入を禁止し、その結果2004年米国の牛肉輸出額は79%も減少した。 当時、狂牛病乳牛はカナダで生まれ飼育されて米国に輸入されたものであることが明らかになった。

 米国産牛肉の輸入は2006年9月に再開された。 狂牛病が発生すれば直ちに韓国に対する牛肉輸出を中止するという輸入衛生条件を付けた。 翌年の2007年5月、世界動物保健機構(OIE)が米国を‘狂牛病危険統制局’と判定した後、米国政府は牛肉輸入市場を拡大するよう要求してきた。 当時我が国は30ヶ月未満の骨のない牛肉だけを輸入していたためだ。

 米国と牛肉交渉を始めたが、輸入禁止された肋骨・背骨などが検疫過程で発見されるたびに、わが政府は検疫中断措置を下した。 2007年5月25・26日、検疫過程でカルビで満たされた箱(53㎏)と‘韓国輸出証明(EV)プログラム’に基づき生産されなかった米国内需用牛肉(76.4t)が輸入されたことと明らかになるや農林部は全面検疫中断措置を下した。 以後、通関が再開されたが8月に輸入禁止された背骨が発見されると再び中断した。 わが政府が輸入衛生条件違反だとして直ちに検疫中断措置を下せば、米国が検疫制度の整備と再発防止を約束する釈明書を送り輸入が再開されたりしてきた。

 同年10月、狂牛病危険物質(SRM)の背骨が再び発見され、米国産牛肉検疫は全面中断されたまま李明博政府がスタートした。 李明博政府は2008年4月、米国と輸入衛生条件を新たに結んで世界動物保健機構の狂牛病地位等級が‘統制国’から‘非分類’に下がる時だけ牛肉輸入を中断できるよう合意した。 検疫中断を明示した文面はない。 これに対し‘検疫主権’を放棄したのではないかという憂慮とともにろうそくデモに火がついて、政府は5月8日付日刊紙に広告を出し「米国で狂牛病が発見されれば直ちに輸入を中断する」と明らかにした。 だが、去る24日、米国、カリフォルニア州で狂牛病にかかった牛が発見されたにも関わらず政府は輸入中断はもちろん検疫中断さえしていない。 チョン・ウンジュ記者 ejung@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/530384.html 訳J.S