原文入力:2012/03/11 21:08(1042字)
セーフガード申請要件 緩和
韓国産輸入拡大 牽制 布石
米国が来る15日の韓-米自由貿易協定(FTA)発効を控えて、米国企業のセーフガード(緊急輸入制限措置)申請要件を大幅に緩和したことが確認された。 特に韓国産製品と関連したセーフガードを申請する場合、韓国産自動車と競争関係か否かを必ず申請書に記載するようにした。
11日付けの米国政府官報を見れば、米貿易委員会(ITC)は去る1月26日、自由貿易協定で被害をこうむった米国企業らがセーフガード暫定措置を容易に申請できるよう法律を改正して緊急公告した。 セーフガードとは関税撤廃で輸入が急増することにより国内産業に深刻な被害が発生したり、そのような脅威がある場合に政府が再び関税を賦課し国内市場を保護する措置だ。
米国企業はこの間セーフガードを申請するには深刻な被害を裏付ける証明資料を提出しなければならなかった。 だが米国政府は今回、法を改正して企業の証明資料提出義務を免除した。 米国政府はまた、緊急公告理由について「韓-米自由貿易協定の発効が差し迫ったため」と説明した。 韓国産製品の輸入が拡大することを牽制するための布石と解釈される。
特に改正された内容を見れば、韓国産製品に対するセーフガード措置を申請する米国企業は、必ず韓国産自動車と競争関係にあるか否かを申請書に記載するようにした。 通商法専門家であるソン・キホ弁護士は「米国が韓国産自動車の輸入が自国産業にいかなる被害を与えるのかを監視する制度的装置を強化したこと」と説明した。 先立って両国は2010年12月韓-米自由貿易協定再協議で米国側の要求で自動車特別セーフガードを導入した。
代表的な自由貿易協定賛成論者であるチェ・ウォンモク梨花(イファ)女子大教授(法学)は、昨年の国会討論会で「世界貿易機構(WTO)協定は原則的にセーフガード措置を禁止しているものの、多者セーフガードなど一部例外だけを認めている。 (韓-米自由貿易協定の)自動車特別セーフガードは関税撤廃後10年間にわたり継続適用され世界貿易機構規範に違反する素地がある」と指摘した。
チョン・ウンジュ記者 ejung@hani.co.kr
原文: 訳J.S