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LCD 分社…三星(サムスン)電子ためのマビキ?

原文入力:2012/02/20 22:06(2015字)

モバイルディスプレイと合併して第2位の系列会社を作った後
構造調整を経て赤字のLCDを抜いて‘電子’と合併する模様

[事業部調整 有力シナリオ]
サムスン電子が20日、液晶表示装置(LCD)事業部を分離し三星ディスプレイを別法人として設立することにしたと明らかにした。 有機発光ダイオード(OLED)等、次世代ディスプレイに急変する環境に効果的に対応するというのが今回の決定の意図だ。 これに伴い、三星ディスプレイは三星モバイルディスプレイとはもちろん、昨年末ソニーとの合作を終了したS-LCDとも合併するものと見られる。

■三星ディスプレイ浮上

 来る4月1日、資本金7500億ウォンの三星ディスプレイとして独立する三星電子のLCD事業部は波瀾万丈な歳月を送った。1991年、三星電管(現、三星SDI)の薄膜トランジスター液晶表示装置(TFT-LCD)事業が三星電子に移管された後、1998年10インチ以上の大型LCD市場で世界1位に上がった。三星電子のテレビ事業と共にLCD部門が大きくなりながら2004年にはLCD総括に昇格し半導体事業部として分離した。 2009年には三星電子の全体的な事業構造調整のために中小型LCD事業を分離し、三星SDIと共同持分投資で三星モバイルディスプレイが設立された。

 三星モバイルディスプレイは昨年、前年対比3倍水準である1兆ウォンに肉迫する営業利益を上げた。 三星モバイルディスプレイは世界モバイル用OLED市場の96%を独占している。 反面、三星電子LCD事業部は昨年 営業赤字1兆6000億ウォンを記録したと推定される。今後、三星ディスプレイは三星モバイルディスプレイと合併されるだろうという展望が有力だ。 そうなれば年間売上30兆ウォンに肉迫する三星グループ2位の系列会社が登場することになる。

■三星電子に集中

 最近までは三星モバイルディスプレイを三星電子が吸収し、LCD事業部を育てるという予想が多かった。 しかし高速成長中である三星モバイルディスプレイを吸収合併するには途方もないプレミアムを付けてNO.2大株主である三星SDIの保有持分35.6%を買収しなければならない。 費用負担が少なくないのみならず、国民年金(9.14%)と外国人(16%)等、三星SDIの株主を説得することも難しい。

 そのために新設した三星ディスプレイを三星モバイルディスプレイを中心に合併した後、LCD事業部門を分離して三星電子に吸収合併させるという市場展望も出ている。カン・ジョンウォン大信証券アナリストは 「三星電子のディスプレイ事業構造変化を3段階で予想する」として「1段階はLCD事業部を分社し三星モバイルディスプレイと合併させることで効率性を高め、2段階で更にLCD部門を分割し中国へ移転するなど新興市場中心に対応し、3段階でOLED事業に再編された三星モバイルディスプレイを三星電子が吸収合併すると予想する」と話した。

 去る2009年三星LED・モバイルディスプレイ設立に始まった三星電子の事業部構造調整が2010年三星デジタルイメージング・三星光州(クァンジュ)電子などの吸収合併に続き、昨年にはシーゲートにハードディスクドライブ事業を譲渡、三星LED吸収合併につながり加速化しているわけだ。

■三星SDIはどこへ?

 三星ディスプレイ設立と関連して、三星SDIも注目されている。三星SDIが三星ディスプレイ事業の元祖であり同時に三星モバイルディスプレイのNO.2大株主であるためだ。

 ブラウン管から事業を始めた三星SDIは現在、エネルギー企業に変貌しようと全力をふりしぼっているが、依然としてプラズマディスプレイパネル(PDP)事業も営んでいる。 一時、PDPは現在の次世代ディスプレイに挙げられるOLEDよろしく脚光を浴びたが、今は低価格薄型テレビに使われている程度だ。昨年三星SDIのPDPモジュール事業の売上は2兆2120億ウォンで、前年より小幅減少した。

 次世代核心事業として三星電子に移管された太陽光事業があるが、業況不振に頭を痛めている。三星SDIは太陽光事業を買収した後、昨年下半期の赤字規模が500億ウォン台後半に達したと推定される。そのため太陽光事業比重の縮小を検討中だと知らされた。 現在、三星SDIが頼れる所は2次電池事業しかない状態だ。スマートフォン市場が拡大し電池事業部門の売上は昨年2兆7740億ウォンで4600億ウォン増えた。 キム・ジンチョル記者 nowhere@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/519971.html 訳J.S