原文入力:2009-03-13午後10:49:02
来年まで沈滞仮定 ‘ストレステスト’
韓国政府 “韓国だけ評価…理解できない”
キム・ギョンナク記者
←韓国銀行らの単純自己資本比率展望
世界3大信用評価会社の一つである英国系フィッチが‘韓国スペシャル リポート’を出したのは去る12日夜10時(韓国時刻)ホームページを通じてだった。この知らせは<ブルームバーグ>通信報道で国内に直ちに知らされた。報告書は‘ストレス テスト’をした結果、来年末までに韓国銀行らの予想損失が42兆ウォンに達するとし、銀行資本拡充のために政府がより積極的な努力を行わなければならないという内容を含んでいる。予想損失額はどのように推算されたのか、また政策勧告の論理は何か?
ストレス テストは一定の仮定をたて、その仮定により該当金融機関がどれ程度よく耐えることができるかを調べることだ。フィッチはテストのために経済成長率と為替レートのようなマクロ指標と業種別不良率など色々な仮定をたてた。まず経済成長率は今年-2.5%で、ウォン-ドル為替レートは来年末まで平均1543ウォンと仮定した。銀行貸出の分野別不良率は建設12%,製造業10%,モーゲージローン(住宅担保貸出など) 1%,非モーゲージ個人貸出8%で計算した。また有価証券投資損失率を30%,会社債不渡り率を5%に想定した。
フィッチはこういう仮定を土台に調べてみると、国内18ヶ銀行は来年末までに42兆ウォンの損失を出すものと推定した。特に銀行らの建設会社貸出不良危険を強調した点が目を引く。「最近数年間続いた建設ブームで住宅過剰供給現象が発生し、この渦中に建設会社に資金を貸した銀行にも住宅バブルの被害が帰ってくるだろう。」国内銀行としては否認するのが難しい指摘だ。
韓国政府がより積極的に銀行資本拡充に出動するべきだというフィッチの勧告はこういうテスト結果に従ったものだ。フィッチは資本拡充がない場合には、国内銀行の単純自己資本(TCE)比率が昨年6月末6.4%から来年末4.0%に2.4%ポイント下がると見た。特に新韓銀行(3.9%),ウリ銀行(2.9%),大邱銀行(3.7%),農協(1.7%)等4ヶ銀行は平均値を下回ると予想した。
金融当局は直ちに反論資料を出すなど素早い対応を見せた。特にフィッチがテスト結果を公開したことについて理解できないという反応だ。チン・ドンス金融委員長は「景気が来年末まで沈滞すると仮定するならば銀行健全性は自然に悪くなるものだが、これは私たちだけでなく米国など他の銀行らもやはり同じこと」として「韓国の銀行らだけを評価したことは理解し難い」と声を高めた。
ただし,テスト結果の適正性については、金融当局も慎重な態度を示している。ヤン・ヒョングン金融監督院普通銀行サービス局副局長は「ストレス テストの前提である経済状況仮定は該当機関の判断により行うこと」としながら「フィッチの仮定が適合性については言及できない」と話した。
フィッチの推定結果に対する専門家たちの意見は多少交錯している。名前を明らかにしないことを要請したある証券会社アナリストは「ピッチの仮定は現状が持続することを前提としたもの」として「景気低迷が既に始まっているという点を考慮すれば、フィッチが最悪の状況を前提に仮定をたてたとは見られない」と明らかにした。反面、別の証券会社アナリストは「会社債不良率を5%まで見たことはとても過多に推定したようだ」という意見を出した。キム・ギョンナク記者sp96@hani.co.kr
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単純自己資本比率(TCE)とは?
単純自己資本(TCE)比率は普通株中心の自己資本を総資産で割ったもので、営業権や知的財産権のような無形資産や後順位債権などを分母と分子から除外した財務健全性指標だ。一般的に銀行の資本適正性を計る国際決済銀行(BIS)基準自己資本比率や基本資本比率よりさらに保守的な指標と見なされる。米国政府が最近銀行らを対象に行う‘ストレス テスト’の基準として提示され広く知られることになった。
単純自己資本比率 ‘金融システム ストレス テスト’の略語。成長率・為替レート・金利・物価のような主要変数が最悪を記録する状況まで考慮し銀行をはじめとする金融機関の不良規模と資本適正性をシナリオ別に測る方法だ。測定結果は金融機関が景気変動に備えるための基礎資料として使われる。ストレス テストは時系列資料を通じて推定される経営指標の予測力限界を補完しようと考案された。
原文: 訳J.S