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“金融不良 先制防御”…政府 ‘最後のカード’ 取り出す

原文入力:2009-03-13午後07:21:09
金融安定基金 造成 推進
銀行などで ‘要請さえすれば ’税金で資本拡充
予想値の2倍規模…“経営干渉はせず”

アン・ソンヒ記者

←チン・ドンス金融委員長が13日午後、ソウル,汝矣島の金融監督委員会で金融安定基金設置など銀行の先制的健全性向上方案を発表後、記者らと対話している。チョン・ヨンイル記者yongil@hani.co.kr

政府が景気低迷にともなう金融機関不良を防ぐために最後に残ったカードまで持ち出した。金融機関が要請さえすれば公的資金で該当機関に資本金を入れるようにするということだ。政府構想どおりならば、すべての金融機関は経営失敗の危険を国民に転嫁できることになる。

■最後のカード持ち出した政府
昨年9月から金融危機が本格化した後、政府は表面では「私たちの金融機関は問題ない」と大声を上げてきた。だが政府内では金融機関が不健全化された時に備えた‘コンティンジェンシー プラン’(非常計画)を組んでいた。この内、これまでに不良債権買い入れ(2008年12月初め)→銀行資本拡充ファンド設立(2008年12月中旬)→構造調整基金造成(今年2月中旬)等、段階的にカードを取り出した。最後のカードが13日発表した金融安定基金造成と運用方案だ。政府が保証する債権を発行し基金を作り、必要な場合に金融機関に資本金まで与えるという構想だ。

こういう構想には金融機関が不渡りになり、これに伴い全体金融システムの作動が止まる状況を先制的に防ぐという政府意志が含まれている。国内金融機関らは政府の救済金融に寄り添わなければならない程不良が深刻でない。しかし不動産と株式・債権など資産価格の下落が続き景気低迷が長期化すれば、ある時点に至っては手のほどこしようもなく‘不健全化のドロ沼’に陥る。

■公的資金規模、外国為替危機時に肉迫
金融市場安定のために造成する公的資金の規模が少しづつ増え、外国為替危機時の水準に肉迫している。この日政府は構造調整基金の規模を40兆ウォン限度とすると明らかにした。この間、金融業界では20兆ウォン程度になるのではないかという予想をしてきた。チン・ドンス金融委員長は「国会同意を二度三度と受けに行くことはできないことではないか」として「初めから安定した規模で持っていくことにした」と話した。ちびちび作っておいて不良が大きくなり、また造成をするより最初から豊かにしておくという意味だ。

←金融機関不良対応政府支援体系

資本拡充のための財源も相当する。 広義の公的資金ということができる銀行資本拡充ファンドをすでに20兆ウォンも作っておいた。 ここに金融安定基金まで作るということだ。 政府が金融安定基金の規模はまだ明らかにしなかったけれどこれもまた最小10兆~20兆ウォンはなる可能性が大きい。 皆合わせれば外国為替危機当時公的資金造成規模の100兆ウォンにほとんど肉迫する規模だ。

■今や残った問題は沈滞速度と期間
チン・ドンス委員長は「金融安定基金を作ることができるという法だけ作っておき、実際には作らずに今回の危機が終わることもありうる」と話した。だがもし景気低迷が予想より長続きするならば、基金を追加で作らなければならない事態が生じることもある。どちらのシナリオに進むかは全面的に景気低迷の期間と幅にかかっている。

公的資金で造成する二つの基金をどのように管理するかも国会同意過程で整理しなければならない宿題だ。この日政府は「金融安定基金の事後管理のために実物支援機能向上と関連した了解覚書締結・点検,国会報告などの統制装置を用意する」と明らかにした。だがチン委員長は「金融安定基金は全面的に金融機関の自発的申請によって支援するもので、これに対して経営干渉などはしない」と明らかにし統制装置を強くしない意向を示唆した。 アン・ソンヒ記者shan@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/344035.html 訳J.S