原文入力:2011/07/18 20:19(1417字)
チョン・サンヨン記者
1962年 初めての個展記念し
LA現代美術館で展示
←米国ポップアートの先駆者となったウォーホールの代表作であり、大衆消費文化を美術領域に引き込んだ記念碑的絵画<キャンベル スープ缶>
1962年7月9日、米国LAのペロス ギャラリーにとても見慣れない絵が掲げられた。34才の野心満々な商業作家が初の個展にリリースした絵は、米国人が最も多く食べたキャンベル会社のスープ缶製品32種類を同じ大きさのキャンパスに一つずつ描き移した作品だった。この変わり者画家の名はアンディ・ウォーホール(1928~1987・写真)。彼は「去る20年間、キャンベル スープ缶は私のお昼の献立から抜けたことはなかった。今後もそうするためにキャンベル缶を描いた」と話した。
米国ポップアートの先駆者となったウォーホルの代表作であり、大衆消費文化を美術領域に引き込んだ記念碑的作品である<キャンベル スープ缶>連作はこのようにして誕生した。29セントのスープ缶のイメージを同じ大きさで繰り返し描いた作品は、あたかも工場で機械で印刷した商品のように見えた。その上ウォーホールはスーパーマーケットで缶詰めを陳列するように並べて絵を展示した。展示は絵画の固定観念を覆そうとする挑発だった。現代社会の特徴である大量生産、複製のイメージを美術に借用し、同時にギャラリーとスーパーマーケットが同等であることを暗示したためだった。
←アンディ・ウォーホール(1928~1987)
1点当り100ドルで出した<キャンベル スープ缶>連作は発表当時はあまり良い反応は得られなかった。ある人はスーパーマーケットで買ってきたキャンベル スープ缶を画廊付近に山のように積み上げ‘本物がただの29セント’と書いたりもした。
だが、ウォーホールはこの作品を通じて美術が日常生活の中に飛び込むことだと見た。「美術が選択された少数のためだとは考えない。私は美術が一般大衆のためのものでなければならないと考える。」彼はその後<キャンベル スープ缶>の100個連作製作を始め、ゆがんだり、ラベルの裂けたスープ缶も絵画に入れ、コカコーラのボトル等を含むシルクスクリーン版画も発表した。
<キャンベル スープ缶>の絵 32点が発表され49年ぶりの去る9日からLA現代美術館(LA MoCA)で9月7日まで展示されている。1962年、ペロス ギャラリーで開かれたウォーホールの初めての個展を記念したこの展示は、当時ペロス ギャラリー代表アーヴィング プロムに対する感謝の席でもある。プロムは49年前のウォーホールの展示の際、1点100ドルで売った<キャンベル スープ缶>連作32点が一堂に集まっている時、作品の真の意味が伝えられるという点を先に悟り買った人々にいちいち購買を撤回してくれるよう頼んだ。そのために現在<キャンベル スープ缶>絵32点は全てニューヨーク現代美術館(MoMA)が所蔵することになり、今回の49周年記念展のためにLA現代美術館側に貸与することになった。 チョン・サンヨン記者 chung@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/music/487944.html 訳J.S