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[このひと]‘芸能人 人権蹂躪’真実を覆うことはできない

原文入力:2011/06/02 19:26(1517字)
チェ・ソンジン記者

‘故チャン・ジャヨン氏事件市民法廷’を導くユ・ジナ教授
検察・警察‘嫌疑なし’無気力結論に
8日 弘大で‘真実の法廷’開く
"沈黙する社会に亀裂を開けられるだろう"

←ユ・ジナ(写真・映像学科)東国大教授

 "アイロニーの極限状態でしょう。2年前に検察が捜査し、去る3月には警察もこの事件を扱いました。ところが市民は相変らずさらに多くの真実を要求しています。故チャン・ジャヨン氏など、女性芸能人の人権を踏みにじる韓国社会の構造的矛盾を解消するにはきちんとした判決が下されなければならないわけです。" ユ・ジナ(写真・映像学科)東国大教授はチャン・ジャヨン市民法廷を開く理由をこのように説明した。来る8日午後6時30分、ソウル弘益大前の'歩きたい通り'で開かれる‘故チャン・ジャヨン事件市民法廷-怒りの声’は権力の前に無力な捜査機関の代わりに、市民が直接参加する‘真実の法廷’を開き、加害者として名指しされた人々を審判台に立たせ、市民陪審員に彼らの罪を問うという趣旨の行事だ。

ユ教授が運営委員として参加している女性芸能人 人権のための集い‘沈黙を破る美しい人々’(沈黙アサ)と韓国女性団体連合、韓国女性民友会メディア運動本部、文化世の中イプトピアなど4市民社会団体が共催する。

ユ教授は「チャン氏が亡くなり2年が過ぎでも加害者が明らかにならないまま事件が忘れられている」とし「2009年11月、沈黙アサ主催で開いた‘チャン・ジャヨン シッキムグッ(恨を解き極楽往生を祈る行事)’が無念に亡くなった彼女の御霊を慰労する席だとすれば、今回の行事は市民と共に事件の真実を明らかにしてみようということ」と話した。

チャン氏は2009年3月7日、所属会社代表から各界有力人物らに対する酒席接待と性上納を強要されたという内容の文書を残して自殺した。検察は前所属会社代表キム・某氏と前マネジャー ユ・某氏など2人を各々暴行と名誉毀損容疑で不拘束起訴するのに止まった。接待を受けたと名指しされた人々は全員無嫌疑であった。去る3月<SBS>の‘チャン氏の手紙’報道で事件が再び水面上に浮び上がったが、国立科学捜査研究院が手紙は捏造されたものと発表するや警察は事件を覆った。こういう現実の中で市民法廷は如何に大きな響きを作ることができるだろうか。

 "だからするんです。別の見方をすればチャン氏の死がこれくらい法的論争の種になったこと自体を成果と見ることもできます。性上納対象者に対する捜査の便りが知らされた後、芸能界で‘私もいくらで性上納提案を受けた’という証言が続いたではないですか。"

市民が直接参加する今回の市民法廷がチャン氏のような女性芸能人を抑圧する‘沈黙のカルテル’にもう一つの亀裂を作れるということがユ教授の信念だ。また、彼女はマスコミの報道姿勢も変わらなければなければならないと注文した。

 "韓国社会のゆがんだ接待文化とひどく墜落した女性芸能人の人権、そして性産業という文脈の中で結局 問題が喉元まで押しあげるように弾けたのがチャン氏事件でしょう。調査報道だろうが追跡報道だろうが、我が国の言論のもう少し粘り強い取材と報道を渇望しています。"

文チェ・ソンジン記者 csj@hani.co.kr 写真イ・ジョンウ記者 woo@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/entertainment/480993.html 訳J.S