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人文学で大陸をつなぐ "分断後に切れた輪を復元しなければ"

原文入力:2011-03-30午後08:46:05(1400字)

6週講座後 7月には紀行事業も

チェ・ウォンヒョン記者、パク・ジョンシク記者

←キム・チャンジン聖公会大教授

‘希望明日’の‘シベリア人文学’講座
春園 李光洙が1933年に書いた小説<有情>にはシベリアとイルクーツク、バイカル湖が重要な背景として出てくる。当時でもユーラシア大陸が私たちの生活と情緒からそんなに遠く離れていなかったという話だ。

韓半島縦断列車とシベリア横断列車の連結を通じて、失った大陸との連結輪を探そうという活動を繰り広げている社団法人‘希望明日’は4月8日から6週間‘シベリア人文学’第2期講座を開く。昨年の第1期講座に続き 今年も最初の講演者として参加するキム・チャンジン(写真)聖公会大教授は「権力関係(政治)や利害関係(経済)を問い詰めることから抜け出し、人文学でユーラシア大陸を抱きしめる必要がある」と話した。ロシア専門家であるキム教授は<シベリア礼賛>という本を出すなど、着実にロシアとシベリアに関する紹介をしてきた。

キム教授は「分断後、大陸との連結輪が切れ、米国・日本だけに依存するなど私たちの生活が完全ではなかった」と話した。政治・経済領域もそうだが、とりわけ反共主義や米・日一辺倒の新自由主義的資本主義に閉じ込められるなど文化や思想、精神世界でそのような断絶が目立っているという診断だ。政治・経済領域ではこの間、外交回復と経済協力などの努力があったが、文化・思想・精神ではそうではなく‘人文学的接近’の必要性が大きいということだ。

そのような人文学的接近の一事例として、キム教授はシベリアが持つ流配地としての意味を語った。19世紀から20世紀にかけロシアの急進的知識人・革命家がシベリアへ島流しされたが、流配地で彼らと民衆の出会いがなされたということだ。「クロポトキンやバクーニンのようなアナーキスト思想家たちの遺産をはじめ、今 私たちがシベリアから発見できる人文学的資源は非常に豊富です。」今回の講座ではシベリアの自然地理と人文地理、ロシアとシベリアの歴史、植民地開拓史、ロシア芸術と文学、思想などを幅広く紹介する計画だ。

ロシア韓国人社会と独立運動史を紹介するパク・ファン水原大教授、‘草原シルクロードを通じた文明交流’を講演するチョン・スイル韓国文明交流研究所長、北韓の鉄道と大陸鉄道との連係計画を紹介する鉄道専門家 アン・ビョンミン韓国交通研究院東北アジア・北韓研究センター長、東北アジアの神話的思考と平和運動を連結するキム・ポンジュン画家、シベリアに韓国の感性を探すムン・ビョンナン詩人らがキム教授とともにシベリア人文学講座の責任を負っている。

キム教授は「こういう学習は結局、物理的な経験を通じて得られる」として、希望明日が展開している鉄道連結事業の重要性を強調した。希望明日は今回のシベリア人文学講座に続き、来る7月には9泊10日間の日程で‘ユーラシア横断鉄道大長征’事業を企画している。

文 チェ・ウォンヒョン記者

写真 パク・ジョンシク記者 anaki@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/religion/470731.html 訳J.S