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‘乙巳定難記’等 貴重資料含む

原文入力:2010-11-14午後07:47:51(1754字)
甲午軍政實記 10巻等
価値の高い 唯一本 相当数
高宗-明成皇后 結婚式
‘嘉禮都監儀軌’も返還

ノ・ヒョンソク記者

←李明博大統領と菅直人日本総理(左側)が14日午前、日本、横浜インターコンチネンタル ホテルで朝鮮王室儀軌をはじめとする図書1千205巻の返還協定式を終えた後、返還に合意した図書を見ている。この本は1897年に作成された‘皇太子 嘉禮都監儀軌’で、27代国王純宗(大韓帝国第2代皇帝)と純明皇后の婚礼記録が含まれている。 横浜/AP連合ニュース

キム・ソンファン外交通商部長官と前原誠司日本外相は14日、日本、横浜で開かれた李明博大統領と菅直人日本総理の首脳会談後‘日本が韓半島から由来(収奪)した図書1025冊を引き渡し(返還)する’という協定文に署名した。協定文には発効後、6ヶ月以内に図書を渡し、両国の文化交流発展に協力するという内容が入れられた。韓国文化財庁もこの日、報道資料を出し返還図書細部目録を公開した。この日の協定署名により来年上半期に日本王室機関である宮内庁所蔵搬出図書150種1205巻が帰ってくることになる。

文化財庁が目録を公開した返還図書は大きく三種類だ。‘朝鮮総督府搬出本’(<朝鮮王朝儀軌>等83種263冊)と韓-日併合前の初代朝鮮統監 伊藤博文が搬出した‘伊藤本’(66種938冊),宮内庁購入本(<戊申年進饌儀軌> 1種4冊)だ。

最も注目される図書は1906~09年に搬出された‘伊藤本’で、返還図書の80%程度を占める。元来77種1028冊で、1965年韓-日文化財協定当時に一部の11種90冊だけが帰ってきており、今回残りが返還される。特に国内にない唯一本が相当数含まれており学界の関心が集まっている。

伊藤本は搬出経緯により‘奎章閣本’と‘旧統監部採収本’に区分される。奎章閣本は伊藤が‘韓-日関係上 調査資料として使う目的’で旧奎章閣から搬出して行った33種563冊であり、採収本44種465本は統監部が旧韓末朝鮮政府機関各所所蔵本を収集したものなどだ。これらの内<乙巳定難記>(1冊),<甲午軍政實記>(10本)等、6種28冊は文化財的価値が高い唯一本だ。また<嶺南人物考 >(7冊),<麗史提綱>(14冊)等、7種180冊も国内本と版が違ったり国内に一部のみ残っている事実上の唯一本に該当する。交渉に関与した古文書学者パク・サングク韓国文化遺産研究院長は 「伊藤本は1965年協定当時、返還本の他には実体が分からなかったが、今回全貌が確認された」とし「大変重要な一級史料と考えられる」と話した。キム・ムンシク檀国大教授(史学)も 「初めてみる唯一本が少なくない」として「知られていなかった激動期の歴史的事実を含む図書が相当数あるものと見られる」と評価した。

<朝鮮王朝儀軌>は宮内庁所蔵本が全て帰ってくる。総督府が1922年5月、日本宮内庁に寄贈した80種163冊の他に、わが政府の‘強力な’要求により宮内庁が直接買い入れた<進饌儀軌>までが返還対象に含まれた。1866年高宗と明成皇后の結婚式を記録した<嘉禮都監儀軌>と高宗の圜丘壇祭礼内容を扱った唯一本<皇壇儀>などが含まれる。同時に総督府が搬出した歴代文物百科事典である<増補文献備考>(2種99冊)と1865年に編纂された朝鮮王朝の最後の法典<大典會通>(1種1冊)も帰ってくる。

今回の協定は‘両国が国内的手続きを完了し相手国政府にこの事実を通知すれば、遅れた側の通知が受領された日を基準として発効’する。菅日本総理は協定式場で「国会の同意を得て近い期間内に図書が渡されるようにする」と話したが、一部野党が否定的反応を示しており、批准過程で陣痛も予想される。ある外交消息筋は「日本政府は今回の協定が最後の文化財返還という方針を定めたと理解している」と伝えた。

ノ・ヒョンソク、ファン・ジュンボム記者 nuge@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/448586.html 訳J.S