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朝鮮王室‘徳寿宮 遺物’米国で大量競売

原文入力:2010-06-28午前08:57:22(1375字)
韓国戦争の時 米軍が流出 推定 130点余り
大韓帝国 紙幣原版など相当数は落札
韓・米 政府 内偵…還収巡り論議起こる公算

ノ・ヒョンソク記者














↑ 最近、米国のある古美術競売に大量出品された旧朝鮮王室所蔵品推定遺物の一部。左から旧韓末大韓帝国の10両紙幣を刷った金属原版と青磁酒煎子。現地競売社側はこれら遺物が韓国戦争当時、徳寿宮境内から米軍により搬出されたものとインターネット サイトに紹介している。

韓国戦争当時、ソウル徳寿宮境内から米軍が持ち出したと伝えられる朝鮮王室所蔵品推定遺物130点余りが最近、米国のある古美術品競売に大量出品され、韓国と米国政府が経緯を調査中であることが明らかになった。競売に出てきた遺物は主に装身具と陶磁器、家具類などだが、旧韓末に大韓帝国紙幣を刷った原版など歴史的価値の高い遺物も含まれており、流出が事実と確認されれば還収可否を巡り外交的論難がおきる展望だ。

27日、文化財庁と文化財界関係者たちの話を総合すれば、文化財庁は去る4月初め、米国、ミシガン州オックスフォードで開かれたある古美術競売に‘1951年ソウル徳寿宮から持ち出された’と紹介された朝鮮王室遺物130点余りが出品された事実を最近、駐韓米国大使館から通報された。米国大使館側は文化財庁に遺物鑑定も同時に依頼した。

これに伴い、文化財庁は4月末に専門家たちと会議を開き競売目録に出てきた遺物写真を鑑定した後、最近米国大使館側に意見を伝えたことが確認された。パク・ヨングン文化財庁文化財活用局長は「主に清の時代の工芸品であり、水準は極めて高いというわけではないが、還収する価値のある遺物も混ざっていると判断される」とし「必要ならば現地調査も行うことができるという意見を伝えた」と明らかにした。米国政府が自国内での競売遺物に対する鑑定をわが政府に要請したことは異例なことだ。また、文化財庁が専門家鑑定所見を集め外部機関に通知したことは今回が初めてだ。

<ハンギョレ>が問題の競売社のインターネット サイトを検索した結果、出品遺物にはライオネル ヘイスという米軍海兵隊将校が徳寿宮で北韓・中国軍部隊を撃退した後に境内から持ち出したという説明がついていた。遺物写真を調べた国内専門家たちは、大韓帝国紙幣である戸曹兌換券10両原版の場合、現在ほとんど残っていない旧韓末紙幣の原版実物であり史料的価値が高いと分析した。

競売に出てきた遺物らは相当数が落札され、戸曹兌換券原版はある在米同胞収集家が買い入れ、最近同胞言論に実物が公開されもした。鑑定に参加したある専門家は「徳寿宮所蔵品であるか否かを確認するために国内専門家たちが実際に遺物を鑑定し、流出・出品経緯を具体的に把握する作業が必要だ」と話した。駐韓米国大使館側は「現地で米国国土安保部傘下移民税関局と駐米韓国大使館が共に調査中」として「これ以上の詳しい内容は知らせることはできない」と明らかにした。 ノ・ヒョンソク記者 nuge@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/427791.html 訳J.S