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寿命を20年延ばす8つの生活習慣…最も効果的なのは

登録:2023-08-19 06:48 修正:2023-08-19 07:59
中年からでも間に合う
中年からでも運動をはじめとする8つの生活習慣を実践すれば、寿命が最大20年伸びるという研究結果が出た=ピクサーベイ//ハンギョレ新聞社

 中年からでも運動をはじめとする8つの生活習慣を実践すれば、期待寿命が最大20年伸びるという研究結果が出た。

 40歳から実践すれば、最大24年の寿命延長効果があり、50歳で始めても最大21年、60歳で始めても実践しなかった人より最大18年長生きできるという。

 米退役軍人省(VA)ボストン・ヘルスケア・システム所属の研究陣は、先日ボストンで開かれた米国栄養学会の年次学術会議で、このような内容の研究結果を発表した。

 今回の研究は「100万ベテラン(退役軍人)プログラム(MVP)」に登録した40~99才の在郷軍人72万人の2011~2019年の生活方式アンケート調査データと健康記録を収集し、比較分析した結果。研究期間中、参加者のうち3万3375人が死亡した。

 研究陣は糖尿、コレステロール、がんなど疾患要因による影響を除去して分析した結果、寿命を延ばす8つの健康生活習慣を特定することができた。

 その8つは、活発な身体活動(運動)、健康的な食事、良好な社会関係、ストレス管理、控えめな飲酒、禁煙、十分な睡眠、薬物中毒に陥らないことだ。これらはすでに私たちがよく知っている健康習慣だが、今回の研究はこれらを一つにまとめて寿命延長への効果として計算したことに意義がある。

禁煙は8つの生活習慣の中で3番目に寿命延長効果が大きかった=ピクサーベイ//ハンギョレ新聞社

8つの生活習慣別の寿命延長効果は

 8つの健康習慣のうち、寿命に最も大きな影響を及ぼすのは身体活動、すなわち運動であることが分かった。毎日数十分間歩くような中強度の運動を続けた場合、そうでない人より調査期間の8年間の死亡リスクが46%低かった。

 世界保健機関(WHO)が様々な医学的研究結果を基に健康のために一般人に勧める運動の基準は、1週間当たり150~300分の中強度の運動または75~150分の高強度の運動。中強度は、心拍数が上がり、呼吸が速くなるが、運動しながら話せる程度の運動をいう。早歩きやダンスといった運動だ。

 さらに、オピオイド(麻薬性鎮痛薬)使用障害(OUD)の病歴がない人は死亡リスクが38%低く、非喫煙者は現在喫煙している人や過去に喫煙歴のある人に比べて死亡リスクが29%低かった。

 ストレスをうまく管理するのは22%、全粒穀物と野菜を含む健康食を主に摂取するのは死亡リスクを21%下げることが分かった。

 また、飲酒量を1日4杯以下に控え、睡眠時間を7~9時間に維持することも似たような効果をもたらした。少量の飲酒には19%、十分な睡眠には18%の死亡リスク減少効果があった。

 一方、8つの生活習慣の中で寿命に及ぼす力が最も小さいのは良好な社会関係で、死亡リスク低減率が5%に止まった。

健康習慣が多くなるほど寿命延長効果も高まった=Jaddy Liu/unsplash//ハンギョレ新聞社

40歳で始めると最大24年の寿命延長効果

 研究陣はこの情報をもとに、8つの習慣をすべて実践する人々の寿命をコンピューターシミュレーションで計算した。

 その結果、40歳で8つの習慣をすべて実践した男性と女性は、実践しなかった人より最大23.7、22.6年も長生きするものと予測された。

 興味深いのは、一つの生活習慣だけを実践しても寿命延長効果が得られることが分かった点だ。これに他の習慣が一つずつ加わるたびに相乗効果が生まれた。例えば、40歳男性の場合、一つの健康習慣を実践した際の寿命延長効果は4.5年だったが、2つを実践すれば7年、3つを実践すれば8.6年などと、健康習慣が増えるほど延長効果も高まった。40歳の女性の場合は、健康習慣の数によって寿命延長効果が3.5年、8年、12.6年と高まった。

 研究陣は学会で、「今回の研究は人々が医師の助けがなくても自分の未来の健康について語れることを示している」と述べた。ただし、研究陣は「今回は観察により相関関係を発見しただけであることに注意する必要があり、習慣自体が寿命を延ばすとは限らない」と付け加えた。

クァク・ノピル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/1104349.html韓国語原文入力: 2023-08-17 10:09
訳H.J

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