自然と動物の世界は知れば知るほど神秘的で驚異的です。アニマルピープルの週間ニュースレターを担当するデン記者(犬種:ビーグル、6歳)が、36年の経験を持つ環境専門記者、チョ・ホンソプ先任記者に不思議な動物の世界について「小さな質問」を投げかけます。
Q.デン記者の質問
先輩、近ごろいくら寝ても疲れが取れないのは、どうも寝床が合わないからみたいなんです。こんなに平らな床に横になって眠るのも疲れるのに、魚たちはどうやって眠るんでしょうかね? いつも水の中に浮かんでいるわけですから。魚も眠る時は海底に下りていって寝るんですか? 魚類はまぶたもないわけで、眠っているか起きているかはどうやって分かるんですか?
A.チョ記者の答え
人が眠っているかどうかはどうやって見分ける? 目をつぶっているし、呼吸回数も減るだろう。目には見えないけれど心臓の拍動も減るし、筋肉も弛緩する。脳波も変わる。もう一つ重要な変化は感覚が鈍くなること。眠っていたら背負われて行っても分からないという表現はそこから来ているわけだ。
とにかく、いちばん目立つ眠りの信号は目を閉じていること。でも魚にはまぶたがないね。 水中ではほこりを拭き取る必要がないから。それに魚には脳のいちばん外側の大脳新皮質がない。人の脳でいちばん大きい部分が大脳新皮質。だから脳波の変化を知ることもできない。
でも結論から言えば魚も眠る。家に魚を飼う水槽はあるかい? 用事ができて夜中に電気をつけた時、水槽の魚はどうしてる? ほとんどは動かずに水中で漂っていたり、岩やなんかに寄り添ったりしてじっとしているはずだ。それが眠っている姿なんだよ。もちろん、ナマズのように昼はうずくまっていて、夜になると活発に餌を探すものもいるけれど。普段は人が来れば餌をくれると思って寄ってきていたやつがそっけなくなる。眠ると魚も鈍くなるんだ。
眠っている時の姿勢が独特な連中もいる。どじょうは知っているかい? たいていは泥の中に隠れているから、そこで眠りそうなもんだけど、違うんだ。中国での研究によると、丸太のように水の中間に浮かんで眠る姿勢が大半だったが、4匹に1匹は頭を上にして水の中間に突っ立った姿勢で眠っていたんだ。頭を下に向けた逆立ちの姿勢や、人間のようにお腹を上にしたまま水平に眠るやつもいるんだよ。
クジラはどうかな? 水の外で呼吸しないといけないのに、眠る時はどうしているのか、不思議じゃないかい。水族館のイルカなどの観察を通じて、クジラは脳の半分ずつ交互に眠るという事実が分かった。片方の脳が眠っても残りの半分で呼吸でき、片方の目はつぶらずに捕食者と群れの移動を見守るんだ。ハンドウイルカはこんな形で主に夜1~2時間ずつ眠りにつく。でも、野生のイルカや大きなクジラの睡眠行動は、あまり知られていなかったんだ。