本文に移動
全体  > 文化

全谷 旧石器遺物 3400点 最大規模 追加発掘

原文入力:2009-11-09午前07:48:17
握斧・pickなど‘地層’から大量確認
10万~20万年前と推定…年代論難起きるもよう

ノ・ヒョンソク記者

←最近、全谷里(チョンゴクリ)道路予定地の地下堆積層から大量発掘された握斧ら。とがった刃の両面が人工的によく整えられたアシュール型石斧の典型的な姿だ。右側写真はこの遺跡のくぼみから石器遺物らが露出した姿。ソウル大博物館提供

漢灘江麓の京畿道,漣川郡,全谷里には世界的に有名な旧石器遺跡がある。1978年ヨーロッパ,アフリカだけで発見されていた先史人類のアシュール型握斧が出土し、世界考古学界を驚かせた所だ。最近この遺跡一帯で70年代の全谷里発掘以来最大規模の旧石器遺物が大量に発掘され学界を興奮させている。

遺物が出てきたところは全谷邑,全谷里280-3,新地方道路が通る2000㎡の狭い地域だ。ソウル大博物館は2年間こちらの場所を救済発掘した結果、握斧などの石器類をはじめとする旧石器遺物3400点余りを発見したと9日明らかにした。アシュール型握斧,PICK,大型搔器,横刃斧,狩猟用石等が出土し、石器破片まで含めた遺物量は去る30余年間に出てきた全谷里遺物総量を軽く越える。特に刃を研いで精巧に加工された握斧らが地下1m余りの竪坑赤褐色粘土堆積層から13点も確認された。詳細な年代測定値は出ていないが握斧が埋められた地層は概略10万~20万年前の中期旧石器時代と推定される。

国内考古学界は握斧などの主要石器遺物が明確な層位の地層から大量確認されたという点に注目する。この間、激しい論争をもたらした全谷里先史遺跡と出土握斧の生成時期を計るのに決定的な基準資料を得たという意味だ。現在博物館側は遺物が出てきた堆積層の土壌と火山灰サンプルを韓国基礎科学研究院と日本,英国の専門家ら委任し年代分析を依頼している。

全谷里遺跡の形成時期と握斧製作年代などは30万~40万年説(ペ・キドン漢陽大教授など)と4万~5万年説(イ・ソンボク ソウル大教授など)が交錯してきた。しかし層位遺物が殆どない状況で岩盤層や火山灰などに対する間接分析だけに依存して全く異なる仮説を主張してきたために。混線ばかりが深化したという指摘を受けてきた。

今回の発掘に参加したユ・ヨンウク客員研究員(忠南大教授)は「既存握斧らは地上に散らばっていたものを捜し出した事例が大部分なので年代推定に根本的な限界があった」とし「今回の遺物は客観的年代測定が可能な堆積層内から一定の分布を帯びて発見されたという点が重要だ」と説明した。

発掘場所は先史遺跡公園など史跡指定地域の外側の道路だ。発掘の結果、遺物層密度が既存史跡よりはるかに高く、開発可否を巡って論難がおきるものと予想される。去る10月、発掘現場指導委員会では「相当な遺物層が予想される発掘地北側の裸垈地は史跡に追加指定しなければならない」という意見を伝えた。

全谷里遺跡は1978年駐韓米軍兵士が川辺で偶然にアシュール型握斧を発見したのが契機となりこれまで13回の発掘調査が行われた。

ノ・ヒョンソク記者nuge@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/religion/386631.html 訳J.S