南北の選手たちがついに明るい笑顔を見せた。
南北単一チームは25日、インドネシア・パレンバンのジャカバリンスポーツシティ漕艇・カヌーレガッタコースで開かれたカヌー・スプリント女子200メートルで、今回のアジア競技大会初のメダルを獲得した。単一チームは200メートル決勝で56秒851の記録で、中国(56秒161)とホームチームのインドネシア(56秒817)に次ぐ銅メダルに終わったが、この日の授賞式では断然主人公だった。最後のゴールイン地点に対するビデオ判読を要請する程の接戦だったが、選手と関係者は揃って銅メダルに大きな満足を示した。南北の関係者も互いに祝賀の挨拶をした。これまでの低調な成績を吹き飛ばす姿だった。
表情が少ない北の選手たちも、この日ばかりはにっこり笑って共に喜んだ。南北の選手たちはまた授賞式後にアリランを一緒に歌い、涙をこぼしもした。
北側のト・ミョンスク選手(26)は「北と南が互いに出会ってから20日余りしかならなかった。3位という成績は残念な面もあるが、明らかな成果」と話した。鼓手の彼女は「他の人が1年かけて準備する時、私たちは僅か20日だった」として「互いに心を合わせて民族の知恵と勇猛を発揮した結果」と話した。ト・ミョンスク選手は、南側のキム・ヒョンヒ(26・扶余郡庁)、チャン・ヒョンジョン(20・韓国体育大)とともにインタビューに出て、取材陣の質問に誠意を尽くして答えた。アリランを歌う時の心情については「北と南がお互いに力を合わせたという誇りを感じる」と話した。
チームの主将であるキム・ヒョンヒは「正直言って構成されるかどうかも分からなかった単一チームがようやくできて熱心に練習したが、銅メダルを取れてとてもうれしい」と感想を明らかにし、「明日の500メートルではもっと良いゲームをお見せしたい」と覚悟を新たにした。キム・ヒョンヒは、短期間で呼吸を合わせられた秘訣について、「後輩たちは若いため集中できない時期もあったが、先輩を信じて良くついてきたし、練習にも熱心に参加した。そのことが報われたようだ」と話した。チャン・ヒョンジョンは「午前4時に起きて練習するなど、一日3回、10時間以上の練習を2週間続けた」として「最善を尽くしたことが今回実を結んだ」と明らかにした。彼女はアリランを歌った時は「多くのスケジュールを消化してきたので、思わず感情が込み上がってきた」と話した。