本文に移動
全体  > 文化

旧正月連休でも韓国映画に赤信号

登録:2016-02-03 09:55 修正:2016-02-03 11:08
先月封切り「兄さんの考え」と「ロボット、ソリ」 
「カンフーパンダ3」観客数にはるかに及ばず
左から「兄さんの考え」「ロボット、ソリ」「検査外伝」//ハンギョレ新聞社

 一年で最高の映画シーズンの一つ、旧正月(2月8日)連休を控え、映画界は相次いで新作映画を公開している。しかし、今年は韓国映画で目立った興行が期待できる作品を見つけるのは難しいという愚痴も聞こえてくる。映画界では「華やかさの中の貧しさ」と心配する声も多く聞かれる。

 1日の映画振興委員会統合ネット網によると、アメリカのアニメ「カンフーパンダ3」が劇場街で独走している。先月28日に封切られ、すでに170万人を超える観客を動員した。その後、韓国映画「兄さんの考え」と「ロボット、ソリ」がそれぞれ92万、31万人を動員して追撃している。「兄さんの考え」は先月21日に封切られたが、カンフーパンダ3に比べ半分の水準に過ぎない。「ロボット、ソリ」もカンフーパンダ3とほとんど同時に封切られ(1月27日)たが、似たようなレベルだ。ここへ洋画「レヴェナント、蘇えりし者」(1月14日封切り)が189万人を動員した事情を考えると、韓国映画の不振は一層目立つ。

 今回の旧正月シーズンも韓国映画の興行はあまり期待できないというのが大まかな雰囲気だ。すでに封切られた「兄さんの考え」はドラマ「未生」の俳優イム・シワンを使って封切られ、最初の週に前売り率1位を記録したが、その後は息切れが続いた。3日に封切られる「検査外伝」はチケットパワーを持つファン・ジョンミンとカン・ドンウォンが出演したものの、多くの評論家が親指を上に向けるのを躊躇っている。4日封切られる「悪い奴は死ぬ」も、製作(カン・チェギュ)と俳優(ソン・イェジン、シン・ヒョンジュンなど)の名の値段には及ばないと評価されている。ある大型投資・配給会社関係者は「100億ウォン(約10億円)近い製作費の『兄さんの考え』と父性愛を描いた『ロボット、ソリ』が観客に選ばれたら、その後に出撃する『検査外伝』が加わり劇場街が熱を帯びる」としつつ、「だが期待作が反響を呼ぶことはなさそうで、今年は韓国映画の中で観るに値する映画はないと囁かれている」と話した。

 実際、こうした雰囲気は昨年の旧正月連休の時も似ていた。当時、「セシボン」(キム・ヒョンソク監督)と「朝鮮名探偵:消えた奴婢の娘」(キム・ソクユン監督)が代表選手として乗り出したが、観客動員はそれぞれ171万人、387万人にとどまった。その代わりに「キングスメン」(マシュー・ボーン監督)が大当たりした(観客数612万人)。韓国映画は2014年12月に公開された「国際市場」が旧正月連休まで続いたほどだ。

 別の大型投資・配給会社関係者は「かつては旧正月連休を狙って3~4本の韓国映画が勝負をかけるものだったが、ここ数年の間に、一つか二つの作品しか興行されない偏った現象が深まった」、「そこへ大きな映画が登場すると、残りの作品が封切りの時期を遅らせる傾向が生まれ、今年は代表選手として出された公開作品が力を発揮できない状況」と整理した。

 もちろん速断は早い。評論家たちの観測とは裏腹に、「検査外伝」が“最後のカード”として様相を一変させる可能性が残っているためだ。旧正月連休が始まれば「検査外伝」、「ロボット、ソリ」、「兄さんの考え」など韓国映画三銃士が三角構図を形成し新たな態勢を整える可能性もある。

アンチャンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-02-02 18:52

https://www.hani.co.kr/arti/culture/movie/728995.html 訳Y.B

関連記事