“野球の神”金星根3年ぶりの帰還
「勝たせてくれ」と韓火ファンが請願
球団は「3年20億ウォン」契約で回答
金星根(キム・ソングン)監督(73)が再びプロ野球1軍グラウンドに立つ。彼は25日、韓火(ハンファ)イーグルスと3年20億ウォン(約2億円:契約金5億ウォン、年俸5億ウォン)で契約した。 2011年8月にチームが上位圏にいたにもかかわらずフロントとの葛藤の末にSKに中途で更迭されて以来、約3年ぶりだ。韓火側との初めての接触で速戦即決で契約を終えたキム監督は26日に『ハンギョレ』との通話で、「この歳で現場(1軍)に戻れることになったのは感慨無量だ」と話した。
“野球の神”の帰還には韓火ファンたちの切実な願いがあった。キム・ウンヨン監督との2年契約が終了した韓火は、当初、内部での昇進を考えていた。チームフランチャイズ出身のハン・ヨンドク団長特別補佐官とイ・ジョンフン2軍監督などが対象に上がっていた。
だが、ファンは一途な気持ちで金星根監督を待望した。「私たちも勝ってみたいですという願いを込めた請願の動画を作ってユーチューブに流し、韓火グループ本社前でデモをする人まで現れた。韓火球団事務室にもファンからの電話が殺到した。2009年から今年のシーズンまで、8位(ビリ)→8位(ビリ)→共同6位→9位(ビリ)→9位(ビリ)→9位(ビリ)という惨憺たる成績が続いていることに対する反発もあった。結局、韓火はファンたちの要求を受け入れざるを得なくなった。韓火の金星根監督招聘がファンの勝利だと言われる所以だ。
金星根監督は「ほとんど(プロ復帰を)諦めていたが、ファンの声援が大きかったと聞いた。負担ではあるけど感謝したい」と明らかにした。韓火の戦力については「選手たちは自分の可能性を探そうとしていないようだ。安住している様子があるが、限界を決めないほうがいい。韓火の選手たちの可能性は無限だ」と話した。金星根監督は28日午後3時、大田(テジョン)野球場で就任式を行う予定だ。
宣銅烈は再契約6日後に辞退
キアのホームページに釈明文を載せたが
“アン・チホン問題”が重なり結局退く
金星根監督とは異なり宣銅烈(ソン・ドンヨル)キア監督は「怒るファン」により再契約6日後に自ら指令塔から退いた。再契約後、キアのホームページに覚悟を新たにする文まで載せたが、ファンの反発は収まることはなかった。シーズン終了後、警察庁に入隊しようとしたアン・チホン選手に入隊を思いとどまらせようと「任意脱退」という処分まで言及していた事実が地域のマスコミを通して報じられ、世論は急激に悪化した。宣監督が直接釈明までしたが、背を向けた世論は回復しなかった。
宣監督は「監督再信任を受けた後、色々なことで悩んだ。悩んだ末に過去3年間成績不振の責任をとって退くのが正しいと判断した。良い成績をあげてファンを喜ばせたかったが物足りなさが多く残る」と話した。
インターネットが普及してファンどうしの疎通が活発になり、ファンの影響力もますます大きくなっている。韓火とキアの事例は、「プロ野球の主人はファン」という事実を明確にさせた。2014年のプロ野球開幕戦を戦った9人の監督のうち上位3チームの監督を除く6人の指令塔が自主辞退したり更迭された。キアとロッテは指令塔選任を控えている。
韓国語原文入力:2014.10.26 20:41