「鳴梁(ミョンニャン)」が「怪物」より9日早く最短記録
人気の陰で「スクリーン独占」の批判も
「怪物」(2006)より恐ろしく、「泥棒たち」(2012)より敏捷な疾走だった。
李舜臣将軍の鳴梁海戦を素材にした映画「鳴梁」が10日に観客数1000万人を越えた。 封切り12日目の達成で、歴代最速記録だ。
「鳴梁」の投資・配給会社であるCJエンターテインメントはこの日、「鳴梁が午前8時現在で累積観客1022万6042人を記録し、‘1000万観客’を越えたと集計された」と明らかにした。 これは2006年に歴代最短期間で1000万観客を突破した「怪物」の記録(21日)を9日も操り上げた数字だ。 これで「鳴梁」は韓国映画では10番目、洋画まで含めれば12番目に‘1000万映画’の隊列に合流することになった。
1000万観客を突破するまで、「鳴梁」は韓国映画の歴史を書き換えたという評価が出てくるほど多くの記録を更新した。 歴代最短期間での200万突破(3日)をはじめ、900万(11日)まで連日記録を更新した。 また、封切り日最多観客数(68万人)の記録はもちろん、平日最多観客数記録を3回も更新した。 初めて1日100万観客時代を切り拓きもした。
残る関心事は、「鳴梁」が「怪物」(1301万人)と「アバター」(1362万人)を超え、歴代最多観客を動員できるか否かだ。 映画界では今の勢いからすると最多観客は時間の問題という意見が多い。 「鳴梁」の1000万動員速度が「怪物」より9日、「アバター」(2009, 38日)より何と26日も速いうえに、封切り2週目の平日にも平均80万人以上を動員して観客数1位を維持しているためだ。 光復節(8月15日)連休なども好材料として作用すると見られる。 一部では1500万達成も可能だという展望まで出ている。
だが、一方には「鳴梁」のスクリーン独占に対する批判もある。 「鳴梁」は国内にある2584スクリーンのうち50%を越える1300スクリーンを占有していて、30億ウォンを越えるマーケティング費用を投じるなど‘物量攻勢’を展開してきた。 キム・ヨンジン明知大学教授は、「鳴梁の人気とは別に、スクリーン独占を調べてみる必要がある。多様な映画を選択する観客の権利が制限されていることは明らかだ」と話した。
ユ・ソンヒ記者 duck@hani.co.kr