本文に移動
全体  > 文化

このギター 一本で…‘アジア バーサス’優勝者 チェ・コウン

登録:2014-01-09 01:07 修正:2014-01-09 05:57
日本フジTVグローバル オーディション番組
‘アジア バーサス’優勝者 チェ・コウン
‘国宝級’激賞されたシンガーソングライター
ギターと自分の声だけで
韓国・日本・台湾・インドネシアのバンドを下し 優勝
‘アジア バーサス’優勝者 チェ・コウン

今秋には初めての正規アルバム発表 計画
"音楽をきちんと習っておらず常に悩み
オーディションを通じて自信が持てるようになりました"
"日本のオーディション番組に出てみますか?"

 女性シンガーソングライター チェ・コウン(写真)に思いがけない提案が入ってきた。 音楽に点数を付けるという点が気に入らず<スーパースターK> <私は歌手だ>等の国内オーディション・競演番組への出演勧誘も拒んできた彼女だ。 周辺に話してみると "フジTV? そこはものすごく大きな放送局だよ" として出演を勧めた。 ‘おもしろそうだ。私の音楽を外国にも知らせられるチャンスだし’評価団から "国宝級女性シンガーソングライター" という評を聞くチェ・コウンは新しい挑戦を躊躇しなかった。

 <アジア バーサス>は日本最大の民放であるフジTVが昨年始めたグローバル オーディション番組だ。 毎週、韓国・日本・台湾・インドネシア4ヶ国のバンド・シンガーソングライター2チームずつ計8チームを対象に動画審査する。 この内、上位2チームがスタジオで競演する。 チェ・コウンは昨年5月第2週にスタジオ競演に出た。

 インドネシア エレクトロニック バンドの華麗な舞台に対抗して、チェ・コウンは素朴なギター演奏と声だけで自身の最初のミニアルバム<36.5℃>(2010)収録曲‘エリクス ソング’を披露した。 ジャニス ジョプリン、クランベリーズのボーカル ドロレスオリオーダン、ノラ ジョーンズの音色を混ぜたような、その一方で自分だけの色を濃厚に垂らした声に審査委員たちが目を輝かせた。 審査委員であり日本の人気ロック歌手であるGACKT(ガクト)から 「パフォーマンスが弱い」という指摘を受けたが、インドネシア バンドを下してウィークリーチャンピオンになった。

 次はマンスリーチャンピオン合格に挑戦する番だった。 挑戦者の大部分がバンドという状況で‘ソロ歌手としてどんなパフォーマンスを見せれば良いだろうか’と悩んでいる間 「マンスリーチャンピオン審査で落ちた」という知らせを聞いた。 マンスリーチャンピオン合格はスタジオ競演ではなく審査委員が既存の映像だけで選定する方式だったということだ。 「それでもそんなに失望はしてません。 私は結果より過程を重視する方なので、すでに十分楽しみました。」 韓国に戻って完全に忘れていると、秋夕(チュソク・旧盆)の頃になって突然連絡がきた。 12月に年末決選を行うが、マンスリーチャンピオン審査脱落者の中から上位2チームを敗者復活戦形式で出場させることにしたということだ。 「今度はバンドを作って行く」と言ったところ「これまで通り一人で来なさい」という返事が帰ってきた。

 行ってみると韓国からは自分とエレクトロニック バンド ルビースターの名前が上がり、日本2チーム、台湾とインドネシアはそれぞれ1チームずつ計6チームが競う場であった。 自分意外は全てバンドだった。 ‘どうせ難しいだろう。 普段通り気楽にやろう。’ギターを弾き初めてのミニアルバム収録曲‘L.O.V.E’を落ち着いて歌った。 今回はどうしたわけかGACKT(ガクト)からパフォーマンスの話は出なかった。反対に 「ギターの実力が上がった。 期待を裏切らない舞台だった」と賞賛してくれた。

 "最終優勝者はチェ・コウン!" 信じられなかった。 司会者が受賞の感想を訊くが、何も言えずに笑うばかりで、涙がこぼれた。 「全く期待していなかったので言うべき言葉を準備できませんでした。 ありがとうございます。」 受賞の所感はこれだけだった。 年末決選は先月27日に放送された。 彼女は 「今も実感が沸かない。 優勝自体には大きな意味はない」として「それでも他人の歌ではなく、自分の歌を歌ったということ、他の国の音楽家と競って勝ったという点でうれしい」と話した。

 今年はより大きな跳躍が待っている。 今夏、英国で開かれる有名フェスティバルを含めてヨーロッパ ツアーを予定している。 今までミニアルバムを3枚出しただけだが、ついに今秋初めての正規アルバムも発表する計画だ。 これに先立って2月28日~3月1日ソウル弘大(ホンデ)前のVelosoで単独公演を行う。

 「私は音楽をきちんと習ってもいないし、独学で理論を勉強したこともありません。‘次の歌が出せるだろうか’と、いつも悩んできましたが、もう‘今までどおり、ただ出て来るままに、好きに歌ってもかまわないだろう’という自信が持てるようになりました。 私、音楽をもう少ししてみてもいいでしょう?」 ソ・ジョンミン記者 westmin@hani.co.kr 写真 ソニックアイランド提供

https://www.hani.co.kr/arti/culture/music/618925.html 韓国語原文入力:2014/01/08 21:50
訳J.S(2175字)