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「コメディの位相が高まったことは有難いけれど…」

登録:2013-03-19 11:14 修正:2013-03-19 15:52
「今年のPD(ディレクター)賞」ソ・スミンPD
「時事ドキュメンタリー萎縮の現実に苦い思い
"暖かい世の中" のためのコーナー作っていく」
ソ・スミン<韓国放送>(KBS) 2テレビの『ギャグコンサート(ケコン)』ディレクター

 「芸能PDが初めてこの賞を受けたということはコメディが認められたという意味なのでうれしいが、手放しでは喜べない気持ちだ。 昨年、文化放送労組のストライキが長期化する中で時事ドキュメンタリー側の良い作品が出てこれず、『漁夫の利で私に回って来たのではないか』という気がする。」

 2012年の「今年のPD賞」を受賞したソ・スミン(写真) KBS 2テレビの<ギャグコンサート>(<ケコン>)ディレクターは15日<ハンギョレ>にこのような所感を伝えた。 芸能の位相が高まった点はうれしいが、放送ディレクターの現実が全般的に明るいとばかりは言えないという話だ。

 ソ PDは14日韓国ディレクター連合会が主催した第25回韓国ディレクター大賞授賞式で「今年のディレクター賞」を受賞した。 ディレクター150人余りが選定委員として参加する「今年のディレクター賞」受賞者に芸能ディレクターが選ばれたのは今回が初めてだ。 昨年の受賞者はKBSの時事番組『追跡60分』のカン・ヒジュン PDだった。

 ソ ディレクターは『ケコン』に民生を代弁する多様な声を盛り込み、視聴者たちの幅広い共感を勝ち取ったという評価を受けている。 ソPDが好んだコーナーは今は幕が下りた<非常対策委員会>だ。 特にキム・ウォンヒョのキャラクターに愛着があったという。 キム・ウォンヒョとキム・ジュンヒョン、キム・ジュノ、ソン・ビョンチョルならが出演した<非常対策委員会>は「だめだ~」「そうか」(訳注:ともに独特の抑揚・発音で人気だった)等の流行語で人気を呼んだ。 ソ ディレクターは「無能力に見える管理者たちが高い地位にいるが、ことは思うように運ばない」状況を見せようとしたと語った。

 ソ ディレクターは今後も暖かい世の中の条件と、それを邪魔する環境を番組の素材として扱いたいと語った。 また、上半期中にトークコーナーを新設すると明らかにした。

 一方、今回の授賞式ではSBSの『追跡者』がドラマ部門の作品賞を、同じSBSの『ヒーリングキャンプ、うれしいではないか』は芸能部門の作品賞を取った。 作品賞時事ドキュメンタリーと教養情報部門はSBSの『最後の帝国』と<教育放送>(EBS)の『学校の告白』が各々受賞した。 ラジオの音楽娯楽部門は<文化放送>(MBC)の『カン・ソク、キム・ヘヨンのニコニコショー』、ラジオの時事教養ドラマ部門はEBSの『詩コンサート』に作品賞が贈られた。

ムン・ヒョンスク先任記者 hyunsm@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/culture/entertainment/578299.html 韓国語原文入力:2013/03/15 22:27
訳A.K(1296字)

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