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[社説] 今後襲ってくる“4大河川の災い”が心配だ

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/501991.html

原文入力:2011/10/23 19:17(1200字)


先週末、京畿道(キョンギド)驪州(ヨジュ)の漢江(ハンガン)梨浦堰(イポボ)などで4大河川事業の完工を知らせる“4大河川新しい水路を迎える行事”が開かれた。イ・ミョンバク大統領は祝辞で「4大河川は環境を生かす川に生まれ変わった」と言った。 だが、大型のポ(堰)を造って水の流れを遮断し川辺をすべてコンクリートで固めた4大河川事業は、環境を生かす事業ではあり得ない。

4大河川事業は始めから不要な事業だった。 4大河川事業の必要性の重要な根拠として挙げられている洪水被害も、4大河川本流ではそれほど大きくなかった。 洪水被害は本流ではなく支流に集中しているのに、イ政府は洪水被害を防ぐため4大河川事業をしなければならないというごり押し論理を突きつけた。 その上、4大河川事業がほとんど終わった今年の洪水被害は降雨量が同じくらいだった2006年に比べかえって増えた。 漢江の場合、洪水被害規模が2006年の1039億ウォンから今年は1918億ウォンに、洛東江(ナクトンガン)は357億ウォンから576億ウォンに増えた。(民主党カン・キジョン議員分析)


にもかかわらずイ大統領は、うねうねと蛇行し生きて流れる4大河川を死んだ川だと言って国民を誤導し、何と20兆ウォンを超える血税を注ぎ込んで自然河川を“人工水槽”に造り替えてしまった。 奇怪な形状の大型堰と自転車道路、生態公園などが一見もっともらしく見えはするが、自然とはまともに共存することのできない人工構造物にすぎない。大型堰に閉じ込められた水が腐っていき、コンクリートで装った川辺が崩れれば、またどれほど多くの血税が追加投入されるかも分からない。人工水槽に変わった4大河川は、今後いつまでも血税を取って食べるやっかいものになるだろう。


さらに大きな問題は、4大河川事業完工を契機に川の周辺に開発の波が激しく押し寄せているという点だ。 4大河川事業を無理矢理に引き受けさせられ莫大な借金を抱え込んだ水資源公社だけでなく、各地方自治体までが収益目当てに4大河川周辺開発に競って出てきている。 特にゴルフ場や観光・レジャー団地など水質汚染に致命的な施設が造られれば、川の汚染は火を見るより明らかだ。 4大河川事業が川の汚染と4大河川周辺の生態系破壊を加速化する起爆剤になったわけだ。


4大河川事業は全てイ大統領の旧時代的土建主義の産物だ。 旧時代の土建主義でもって大自然の流れに逆らった4大河川事業は、結局自然の報復を受けるしかない。 大規模な洪水と水質汚染など、今後現実化する“4大河川の災い”が今から心配だ。


原文: 訳A.K