原文入力:2011/10/05 19:03(1169字)
ソウル市長 野党陣営統一候補予備選挙戦で民主党が敗北したあと、民主党に向かってありとあらゆる嘲弄と叱責が浴びせられている。 最も代表的なものが「ソウル市長候補も出せない第一野党」とか「民主党の屈辱」とかいう揶揄だ。 その先頭には保守言論が構えている。
こういう指摘は一見もっともらしく聞こえるが、決して正しいものではない。 論理自体が野党陣営統一候補選出の意味と趣旨を基本的に否定するところから出発しているためだ。 民主党が野党陣営候補の統一に積極的に飛び込んだのは、最も競争力のある汎野党陣営候補を選びハンナラ党との一騎打ちの構図を作るという意図であった。 したがって「ソウル市長候補も出せない第一野党」は決して恥ずかしいことではない。 かえって「野党陣営統一候補を当選させた民主党」「野党陣営の長兄らしさを見せた民主党」という方が大きな自慢の種になるのだ。 それは今後、野党陣営の連帯と統合への関門で民主党のための強固な資産になるに違いない。
もちろん民主党の刷新と変化は切実に必要だ。 既存の古い枠組みから抜け出して国民とより一層疎通し、政策とビジョン、人物を全て革新しなければならない。 しかし、ソウル市長予備選挙で敗北した故に危機意識を持たなければならないというのは正しくない。 むしろ民主党の変化は既存フレームからの脱皮と発想の大転換にある。 自己中心的で閉鎖的な態度から抜け出して、包容力を高め開放的な姿勢に変わることが真の換骨奪胎の出発点だ。このような意味で、「ソウル市長候補も出せない民主党」といった呪術的言語に惑わされてオロオロすることこそ変化に逆行することだ。
民主党に対する嘲弄と叱責の中には、ソウル市長選挙での野党陣営統一候補の勝利を妨げようという巧妙な政治的策略があるということも、見逃してはならない。 伝統的民主党支持者を刺激して野党陣営統一候補から背を向けさせる効果があるからだ。 にもかかわらず民主党の中ですら、こうした非難に揺らぐ人々がいるのだから、もどかしいことだ。
野党陣営予備選挙の敗北の責任をとって代表職から退くという意向を明らかにしていたソン・ハッキュ代表が、昨日辞任の意思を撤回した。 誤った決定を遅ればせながらでも正したのは幸いだった。 今ソン代表をはじめ民主党に付与された絶対不可欠な課題は、党の全力量を動員し野党陣営統一候補を当選させることだ。 生半可な主張と行動で党を混乱に陥れ、選挙を台無しにするような愚かな行動はとらないことを望む。
原文: 訳A.K