原文入力:2011/08/19 22:08(1094字)
農協をはじめとするいくつかの都市銀行が数日前から一方的に家計貸出を中断したせいで、銀行貸出窓口が大混乱に陥った。貸出中断措置の背景を巡り金融当局と該当銀行は互いに責任攻防を行っているなかで、貸出需要者だけが窮地に追い込まれている。 金融監督院が昨日、実需要者に対する貸出を再開するよう指針を下したが一線窓口ではほとんど効果が現れていない。
銀行は大部分の貸出を今月末まで中断しなければならない理由として金融委員会の‘指導’を前面に掲げた。 去る10日、金融委幹部が与信担当副銀行長らを呼び、月末まで家計貸出増加率を0.6%以内に合わせるよう要求したということだ。これに伴い、前月対比貸出増加率がすでに0.6%を越えた銀行が実際に貸出中断に入った。一部銀行では貸出満期延長まで拒否するなど極端な措置を下した。
そのために突然金脈が詰まった庶民が苦痛を訴えるや金融委傘下機関である金融監督院があたふたと収拾に乗り出したが、銀行圏では「互いに異なる指示をしているが、一体誰の話を聞けばよいのか」と反発している。金融当局間の互いの行き違いが監督システムの‘作動不能’を引き起こしたわけだ。 金融市場での監督システムの故障は家計貸出の急増に劣らない危険要素だ。
金融当局の指示のせいとは言っても銀行も非難を避けがたい。予告もなしに、それも全面的に貸出を中断することは信用の低い庶民に一方的に苦痛を抱かせる行為だ。銀行がその気になれば監督機関の方針に最大限協力しながらも、貸出顧客の便宜を図る余地はある。さらに銀行自ら特定業務を中断することは明白な現行銀行法違反だ。
家計不良問題が危険水位に達したのは何よりも銀行の責任が大きい。都市銀行は長期低金利の恩恵を目いっぱいに享受しつつ、家計には償還能力もまともに考慮せずに無分別に貸出拡大競争を繰り広げた。しかも大部分が変動金利であるのに加え、満期になれば一時償還する方式の貸出であり、金利変動にともなう危険まで家計に押し付けた。 ‘家計不良’という時限爆弾が破裂しないようにするなら、今からでも銀行はこういう略奪的貸出慣行を止めなければならない。合わせて金融当局もさらに洗練され実効性ある家計負債軟着陸方案を用意しなければならない。 一方的に会議を招集したり電話をかけて‘指導’という方式はもう通じない。
原文: 訳J.S