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[社説] KBS記者たち、証拠隠滅までするのか

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/486993.html

原文入力:2011/07/12 20:09(1144字)

スマートフォンを利用して民主党の非公開最高委員会会議を盗聴したという疑惑を受けている韓国放送チャン・某記者が、盗聴疑惑事件が表面化した後に携帯電話とノートブックコンピュータを交換していた事実が明らかになった。これに伴い、警察が最近 チャン記者の自宅から押収した携帯電話などは事件糾明に役立たない無用の長物になってしまった。韓国放送側が盗聴記録を隠すために意図的に証拠を隠滅したのではないかという疑惑が提起されざるを得ない。

韓国放送側は 「国会チーム記者たちが6月末か7月初めに会食をしたが、その時に紛失したと理解している」と主張している。民主党が盗聴疑惑を提起したのが6月24日であり、これほどの偶然はない。その上、携帯電話だけでなく録音内容を保存したと推定されるノートブックまで揃ってなくしたと言うのではもはや話す言葉を失う。

だが、こういう主張を信じる人は誰もいないだろうということは韓国放送自身が一番よく知っているだろう。国民の目には‘携帯電話紛失’主張はむしろ‘犯行自白’に映るにも関わらず、韓国放送は「証拠があれば出してみろ」として‘言い張り作戦’に入った。韓国放送の態度はいくら重大な犯罪を犯しても証拠さえなければいくらでも法網をくぐり抜けられると信じる図々しさそのものだ。

韓国放送政治部記者たちが数日前に発表した声明も同じだ。彼らは盗聴疑惑を全面否認しつつ「第三者の助けがあった」と主張した。第三者の手助け説自体も疑わしいが、より一層注目されるのは‘ハンナラ党との取り引き疑惑’に対しては一言半句もなかったという点だ。今回の事件の最も重要な核心は、韓国放送が不適切に取得した民主党の会議内容をハンナラ党に譲り渡したか否かということだが、その点については完全に口を拭ったことだ。そこまで嘘をつくには勇気が足りなかったせいだろうか。

韓国放送の政治部記者たちは大部分が若い記者たちだ。真実と正義に対する情熱が燃え上がってこそ当然な時期だ。それでも堂々と真実を打ち明ける勇気を見せるどころか、窮地から抜け出すために悪あがきばかりして見苦しく残念だ。掌で雨を避けることはできず、真実はいつか明らかになるものだということは 報道機関に身を置いた人であれば誰よりもよく分かっているだろう。嘘で目前の危機をまぬがれたとしよう。それでも社会の木鐸を自任し正義と良心を説きながら生きていくのだろうか。韓国放送記者たちの深い省察を期待する。

原文: 訳J.S