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[社説] 日本大地震、惨禍の前で より一層切実な人類愛

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/467776.html

原文入力:2011-03-13午後11:15:18(1206字)

規模9.0の大地震が隣国日本を襲った。史上最悪という強震と大型地震津波は恐ろしかった。平穏だった日常を根こそぎ奪い取った。恐ろしい速度で押し寄せた巨大津波は村と都市、野原を無惨に引き裂き奪いさった。牙を剥いた自然の威力の前で人間は無力だった。死亡・失踪者はすでに数万人に達した。財産・経済被害は計ることさえ難しい。こうしたことがいつまで続くかもわからないことが一層驚くべきことであり恐ろしい。
惨事にあった日本国民と政府に対し深甚な哀悼と慰労を送る。家族を失った痛みと生活の基盤を一瞬にして奪われ茫然としている方を何者もなだめることはできないだろう。そうだからこそ勇気と力を失わないことを心から望む。

最も近い隣人である私たちも当然に立ち上がり助けなければならない。自然災害によく対処してきたという日本でも、今回の地震は耐えることが難しい大災難だ。助けが切実に必要だろう。日本はすでに国際社会の支援を要請した。政府は私たちの海外同胞と留学生、観光客などの安全を確保することだけでなく困難に出会った日本国民を助ける方案を積極的に探さなければならない。人命救助と負傷者治療人材を急いで派遣し、民間団体の救護活動を速かに組織し支援するなどに力を惜しんではならないだろう。これは国際社会の一員として人類愛の責任を全うすることだ。困難な時に友人になることにより新しい韓-日関係を開く契機になることもできる。そうした点で今回の惨禍を興味本位に描写したりよじれた心理を表わした一部の報道と反応は遺憾だ。今は隣人の苦痛に心を痛め力を集めて助けるべき時だ。

地震と津波は今後も続くという。相対的に安全な方という韓半島も安心してばかりはいられない。それなりの徹底した対応が必要だ。日本が今回の大地震の被害を減らすことができたのは耐震設計などの厳格な建築規則と体系的な待避訓練のためだという。津波の発生時間と地域を予測することに一部錯誤があったとしても、精密な事前警報体制が今以上の途方もない人命被害を防いだことは事実だ。大災難の前で冷静で毅然とした日本国民の姿も印象的だ。秩序を失わず買い占めなどの混乱もなかった。災難対応システムが速かに稼動するという信頼があるためだろう。

そうした点で私たちが大規模自然災害にきちんと備えているかは心配だ。実際に耐震設計が義務化された全国の施設の内 80%以上が耐震設計指針に従っていないという。2008年、隣の中国の四川省大地震の時よりよくなったことが全くない。災難は広がれば元に戻すことはできない。今からでも急いで備えなければならない。

原文: 訳J.S