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[社説]クーデター・独裁そそのかす‘MB’式歴史観

記事登録:2008-12-08午後08:01:35
教育科学技術部が一方では歴史教科書わい曲に総力を傾けながら他方では草案的性格の近現代史資料を作り1万余の小中高校にばら撒いたという。<奇跡の歴史>という題名の映像物と冊子がそれで、その内容は憲法が認める歴史的判断さえ無視するなど、ほとんど政治宣伝物に近い。教育当局がこういう宣伝物を作り子供たちに教育させる現実が悲惨だ。

この資料を作るように要請したのは建国60年記念事業委員会だ。教科書わい曲と建国節波動を主導した官辺学者・御用言論・経済団体などから成り立った集いだ。守旧勢力の失われた10年を克服し執権を強固にする理念的基盤を生産して流布していたりする。だがその内容は幼稚と言えるほど単細胞的だ。徹底して守旧勢力が勝利した歴史だけを見せているのだ。

例えば李承晩時期だけ見ても、解放空間の混乱と親日清算失敗,南北分断と6・25悲劇,抜粋・四捨五入改憲と李承晩の憲政秩序破壊,政敵暗殺など工作政治と3・15不正選挙,そして4・19革命などは消されてない。パク・チョンヒ時代もやはり軍部クーデターと6・3事態,3選改憲と維新憲法,工作政治と人権じゅうりん,労働者農民の犠牲と不均衡成長政策などに対する照明がない。当然、釜山,馬山抗争・光州抗争・6月抗争など民主主義の歴史は消している。

事実韓国近現代史を奇跡の歴史と評価するのは行き過ぎではない。 分断と6・25の惨劇,李承晩,朴正熙の類例がない民主憲政秩序破壊と人権弾圧、そして不正腐敗の中でも労働者・農民・知識人・学生は経済発展を成し遂げ民主主義を成就したためだ。奇跡を作った主役はまさに工場と田畑,そして道路で血と汗と涙を流したまさに彼らだった。ところがこの政権は主人公の席に李承晩,朴正熙はもちろん全斗煥などを座らせたのだ。

これを通じて彼らがこれらが狙うのは自明だ。独裁勢力と彼らに媚びて栄華を享受した守旧・冷戦勢力の執権を正当化し恒久化して既得権を維持するということだ。最悪の経済危機の中でも塗炭に陥る民生はよけて置き権力ゲームに専念するその集中力には驚くばかりだ。そうであれば、この政権に対するクーデターも良いということなのか。民主主義を退行させ歴史をわい曲する‘政治扇動’を直ちに中断することを望む。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/326407.html

原文: 訳J.S