原文入力:2011-01-20午前10:39:59(1853字)
←ウ・ソクフン2.1研究所所長
異常寒波が全てを凍らせてしまったようなこの頃、突然 財閥3世議論が完璧に熱くなった。視聴率35%で幕を閉じたドラマ<シークレット ガーデン>のヒョン・ビンのためか? マナーが良くてハンサムな完璧で大切な男、‘ワンソナム('完璧で大切な男'の韓国略語)’で冷たい都市型男、‘チャガナム(クールな都市型男’に男性像が変わっている最中だ。他の人には‘サガジ(礼儀)’がなくとも自分だけは愛してくれる男、カーッ、それがヒョン・ビンだ。右派どもが公開的に礼儀をわきまえていないと最も悪口をたくさん言った人がチン・ジュングォンではなかったか? それではチン・ジュングォンの時代が一回ぐらい到来するのか? もちろん彼は財閥3世ではないのでちょっと困る。
‘三星の孫’はチョン・ウンチャン同伴成長委員会委員長が持ち出した話で、結局 財閥3世に無償給食を与えることは贅沢だということだ。あれやこれや、この頃は財閥3世が流行だ。例をあげれば、ヒョン・ビンにも無償給食を行うべきか、こうした話と違うだろうか? 少し考えてみれば、私たちは今 むだな論争中なのかもしれない。 財閥3世たちが韓国で暮らしているかもよく分からないし、たとえ韓国で暮らしていたとしても給食費が授業料に含まれている高価な私立学校に通っているケースが多いと承知している。もしかしたら‘社会指導層の義務’を考えるヒョン・ビンのように、平準化された一般小学校に通っている学生たちはいくらもいないのに、彼らに給食を無償で与えなければならないとか、そうじゃないとか、こういうむだな論争中なのかもしれない。財閥3世らが本当に小学校に貧しい家の子供たちと同じように通っているならば、その時はそのような立派な指導層のために無償給食程度は褒賞として与えてもかまわないのではないのかと思う。本当にそうなら誠に立派な方々ではないか!
前回、強行処理でもはや国立大ではなくそっくり法人となってしまったソウル大などの国立大授業料は私立大より少し安い。ここにも政府補助金が入っているが、「この学生は財閥3世だから国家補助分程度は他より多く払わなければいけまんね?」となるんじゃないのか? 三星のイ・ジェヨンは誇らしくもこの学校を出たと知られている。スイスの大学は年間授業料が50万ウォン程度だと知られているが、ネッスル会長の孫が大学に行くといっても、より多く払えとは言わない。
さあ、財閥の孫に無料の昼食を与える問題に対する経済的原則があるのだろうか? ジョン・スチュワート ミルが19世紀のロンドンで少女労働者に成人の半分にもならない賃金を与えていることに対し、こういう話をしたことがある。経済には生産の原則と分配の原則があるが、成人労働者と労働成果がほとんど同じ少女たちに半分しか賃金を与えないのは、まさに分配の原則が作用するためだということだ。私たちの言葉で解釈してみれば、「少女たちから絞り取る悪いやつら」という話を裏付けたということだ。経済には技術的原則もあるが社会的原則もあるというのがミルの主張だ。財閥3世の無償給食問題がそうだ。彼らに給食を与えるのか、やめるのかには事実 私たちが合意しなければならない本物の議論が隠されている。効率性の問題ではない。効率性だけを問い詰めるならば財閥3世が一般人よりは数百倍あるいは数千倍も税金を多く腹ううのだから、彼らが金持ちであっても関係ない。本当の問題は財産脱漏で全く税金を払わない金持ちの場合だ。彼らはどうせ書類上では貧しい家であるから、どうなろうが無料昼食を食べることになる。
無償給食議論の本当の話は税源準備、すなわち増税と関連している。何の罪もない財閥3世を引き合いに出して絶対に増税は許せないという金持ちたちと もしや自分の税金が増えるのではと思い心配する中産層、こういう議論が隠れているのではないか? 普遍的福祉と富裕税、こういう議論が結局は私たちがぶつかることになる窮極の議論だ。財閥らが税金をこれ以上払いたくないからと、自分の孫には無償給食をくれなくともかまわないと言うなら、なんともしみったれた話だ。
ウ・ソクフン2.1研究所所長
原文: 訳J.S