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[社説] チョン・ビョングク候補者、長官職 遂行する徳性に欠ける

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/459221.html

原文入力:2011-01-17 午後09:15:05(1283字)

国会が昨日チョン・ビョングク文化体育観光部長官候補者に対する人事聴聞会を開いた。彼は青年時代に統一民主党に参加し3選議員となるまでずっと政界で活動した。 したがって政界の生理に明るくはあるだろうが、長官としての徳性と素養まで備えているかはもう少し確かめてみなければならないようだ。
 何よりも、チョン候補者が政府予算を485億ウォンも引っぱってきて推進している南漢江(ナムハンガン)芸術特区事業がすっきりしない。 この事業は韓国放送広告公社の南漢江研修院敷地に芸術家施設を作り観光事業として育成するというものだ。 国会の文放委(文化体育観光放送通信委員会)の委員長であったチョン候補者が、文化部に圧力を吹き込んで自身の地方区の事業として作り出したわけだ。

チョン候補者は昨日聴聞会で、地方区発展のために必要なことをしたと当然なことのように主張した。しかしこの事業は他の基金まで合わせて総額600億ウォン台の事業費が投入されると予測されるにも拘らず、必要な予備妥当性調査さえも省略された。 これは力のある与党の実力者だと言って数百億台の税金を勝手に使いたいところに持っていく端的な事例だ。 長官は予算をはじめとする政策資源をいろいろな分野に均衡感覚を持って配分しなければならない地位だ。 チョン候補者が自分の選挙区のためには実利に敏くやってのけたかも知れないが、長官としてふさわしい行動だとは決して言えない。

チョン候補者は2008年以来ハンナラ党メディア発展特別委員長や国会の文放委委員長を務め、言論関連法改正と総合編成チャンネル導入に深く関与した。 ますますひどくなる言論環境の荒廃化に一次的責任のある人物だ。 その上彼は昨年6月、 総合編成チャンネルが時代に遅れた媒体であり、特典に関する疑惑が起こらないようにするには資格要件を備えた全事業者に総合編成チャンネルを許容しなければなければならないと主張した。 これは、一時期(訳注:少なくとも言論関連法改正強行採決までは)新しい言論関連制度の正当性を力説していたのを、途中で言葉を変えたのだ。 また、事業権を希望した親政府的性向の言論社のどの側からも怨みを買わないようにという彼なりの考慮だったと見られる。 政策的合理性よりは政治的考慮を優先させるような態度は、長官職に必要な徳性とは距離が遠いのだ。

チョン候補者は2009年後援会寄付金で3760万ウォン余りの周遊費を使ったことを明らかにして、後援金使用内訳を虚偽申告したのではないかという疑惑を受けている。 チョン候補者と配偶者が二人の子供に対する所得控除を最近5年間二重に受けていた事実もあらわれた。 昨日の聴聞会でも解明されなかった疑惑を、チョン候補者が忠実に釈明することを望む。

原文: 訳A.K