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[おい! 韓国社会] 読書1番地、金海の伝説/ウ・ソクフン

原文入力:2010-08-25午後08:54:41(1534字)

←ウ・ソクフン 2.1研究所所長

現在放映中の<金首露>は伽耶国に関する話で、金海を背景に展開される。歴史的にだけ見れば金海は三国時代よりさらに古い流れを持つ人口50万程度の都市だ。故盧武鉉大統領の悲劇的な話を抱いて、平日には4000人、週末には1万名程の参拝客がこちらを訪れる。しかし数年前から金海はそのような話より大韓民国の読書1番地としての地位でさらに有名になった。これについては、いろいろおもしろい分析がある。

慶尚道はハンナラ党必勝の地であり永遠の故郷という点で‘凍土の地’あるいは‘ゴッサム大邱’あるいは‘土建釜山’のようなイメージが生じたようだ。しかし金海はハンナラ党のキム・ジョンガン前任市長時期に‘本を読む都市 金海’という政策を推進し、その結果 読書教育1番地であり市民の読書に対する政策が最も模範的に進行される所というイメージを持つようになった。私も出版など本と関連したことが人生に占める比率が多いので、出版界や図書館界などの動きにはやや敏感な方だ。

純粋に本という目だけで見ようとすれば、韓国で読書教育1番地は名実共に金海と言うことが正しいようで、2番地は大邱だと思う。金海モデルと大邱モデルの間に若干の差異点がある。金海は市長が直接立ち上がり読書教育を牽引してゆくモデルであり、大邱は教育庁が読書教育を重点プログラムとしてリードしているようだ。規模と内容の充実度では金海が最高だが、大邱は読書だけでなく青少年著者を発掘する作文プログラムが共に結びつき、少し高級な接近をしているという点がもう一つの差異点と見える。それに比べれば、ソウルや首都圏で行っている読書教育は多くの場合、ただの論述教育に過ぎないケースが多い。創意性と自発性が生じそうには見えない形式的教育であるわけだ。

子供が本当に自発的に読書する習慣を持つようにしたいなら、金海に引っ越しするのが一番はやい方法のようだ。もちろん全国が金海のような読書インフラと図書館行政を持てば良いが、直ぐに何かをしたいなら金海へ行くしかないようだ。市行政が子供の教育にどのように影響を与えるか? 気になるならばソウル市の読書プログラムと金海市の図書館インフラを経験してみればすぐに答が出てくるだろう。

こういう金海に変化が起きた。去る地方選挙で慶尚道で唯一民主党地方自治体長のキム・ミョンゴン市長になり、言ってみれば政権交替が起きたわけだ。ハンナラ党が作った読書と図書館プログラムを果たして民主党市長様がどのように継承されるのか、私のような著者たちや図書館司書たちが目をまるく見開いて見つめているところだ。果たして民主党がハンナラ党前任市長様程に読書を重要と考えるか、あるいはそのまま政治ごっこをするだけになるのだろうか?

ここにまた別の観戦ポイントがある。人口50万都市に軽電鉄が来年上半期に開通する。こういう土建の赤字を含めて金海市の財政はさほど豊かな方ではない。地方自治体水準での支払い不能危機を管理しようと、どのにかしてでも緊縮することはしなければならないが、土建を先に緊縮するか、読書プログラムを先に緊縮するか、これがまた別の問いだ。土建ではばい代案があるのか? この何年も前からの地方経済に対する質問で、金海市はその代案を求めたケースと考えられる。読書1番地としての金海の伝説、韓国経済のためにも成功を祈る。

ウ・ソクフン2.1研究所所長

原文: https://www.hani.co.kr/arti/SERIES/57/436778.html 訳J.S